東京妖怪浮遊

著者 :
  • 岩波書店
3.29
  • (1)
  • (3)
  • (9)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 34
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000241083

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 妖怪ヨソメになった著者。
    猫(彼女も妖怪だ)と東京でそれなりの幸せを手にしているが、面倒な妖怪たちの来訪に悩まされる日々…

    ほかの作家の作品でも時々あるけど、嫌な編集者を小説の題材にしてその嫌な感じを書いている作品はあまり好きじゃない(悪口を聞かされている気持ちになる)
    なので、キナシの話のところは読むのがしんどかった。

    それでも、東京の町が魅力的に描写されていて行ってみたくなったし、さとるの最期が醜いのに妙な色気を感じて、うまいなあ、と思ったのだった。

  • ぬらりひょんならぬ美少年の妖怪すらりんぴょんがタクシーに乗ってくる「東京すらりんぴょん」と、自らを妖怪化、人間としてはちょっとどうかと思われる他人のことも妖怪化、可愛いペットも、おのれの強迫観念もすべて妖怪化することで私小説をオブラートした連作短編「東京妖怪浮遊」。

    作者いわく“都会に出た女が結婚をせず、子供を産まず、恋愛もせず、体も売らず、一生勤められるという保証もなく、自活しているかどうかはともかくとして、なんとか、ずっと東京で生きていると四十前後で、急に妖怪になってしまう”ということなので、間違いなく私もすでに妖怪「ヨソメ」化しております(笑)

    イケメン妖怪さとるや、女流作家の妖怪は作者の強迫観念の実体化だろうけれど、いちばん嫌な妖怪は編集者キナシでした。実在してるところがいやだなあこれ(苦笑)しかし身の回りのちょっとオカシイ人を人間ではなく妖怪だと設定づけることでちょっと溜飲を下げるというやりかたはアリだなと思いました。全部妖怪のせいという昨今流行ったあれみたい(笑)

  • 東京に来て初めて、ヨソメが馴染めた町・雑司が谷。
    今度散歩しに行ってみようかな。

  • 図書館で借りました。

     私小説? 現代。ホラー。創造妖怪物。
     内容・四十を目前にして妖怪ヨソメとなった主人公(女・小説家)。
     彼女はいろんな妖怪に悩まされながら生活していく。
     セクハラ妖怪キナシ、コンプレックスを刺激して食い殺そうとする『さとる』。などなど。

     でもこれ、きっと彼女の生活をそのまま使用していて、事件とかを妖怪仕立てにしているだけのようにしか見えない。
     で、無夜には痛い。
     十年後、彼女みたいになれていればいいが、と思う。
     東京で一人でネコと暮らし、生活は一応目処が立ち、「さとる」のむかつく、それでいて事実である言葉に切り裂かれることなく。
     無夜はここに十年後の自分を見た気がする。

     この人は『水晶内制度』の作者。

  • 「東京」雑司ヶ谷に暮らす40を目前にして妖怪になった、自称空野ヨソメ、39歳、職業カルト作家の妖怪遭遇譚。同居猫でこれまた妖怪化したドーラ、またの名を触感妖怪スリコに守られながら平和を求める日常。「変なやつ」と思われて「妖怪ですから」と逃げ、変なやつがあまりに怖いとそいつを妖怪化し、耐え切れない事件はみんな妖怪のせいにし、そうやって複数の現実がぶつかり合うのを避けて、成立する「ヨソメの見た東京」を描いた小説。

  • 2009/2/13購入

  • 「化け猫」に次ぐ感触妖怪“スリコ”<br>次ぐっていうか、こっちが先みたいだけど…w<br>
    とにかく、他の全ての出演妖怪陣を差し置いて<br>スリコに激しく傾倒。っつつつつっっつーーー

全7件中 1 - 7件を表示

笙野頼子の作品

ツイートする