東海村臨界事故への道 払われなかった安全コスト

著者 :
  • 岩波書店
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レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000241335

感想・レビュー・書評

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  • 内容は簡単では無いけれど、しっかりとした取材を元に書かれているので、よく理解出来ました。

    私が感じたのは、原子力を軽視している人が多いということ。
    JCOの臨界事故では、本来なら臨界と隣り合わせ、いつ事故が起こってもおかしくないという気持ちの元で作業するべきだったのに、臨界は起こらない等と考え、最初から臨界を起こるかもしれない事象から外して作業が進んでしまったことが、事故の最大の要因ではないかと思う。

    私は、今回の東日本大震災の後、福島原発の事故を受けて初めて原子力というものを考えました。
    原子力は、まだまだ人間が扱うには危険すぎると感じました。
    被曝しても救いようが無く、東海村の臨界事故ではお二人の尊い命が失われました。
    臨界しても、それをコントロール出来る知識、技術がない。
    そんな中で、どんどん原子力発電を推進するのは間違いなのではないかと感じます。

    人間、何かあってからしか、考えられないものです。
    今回の福島原発の事故を受け、多くの人の原発に対する意識は変わってきていると思いますが、まだまだ原発の恐ろしさや、今の人間の技術では原子力を持て余しているという現状を理解していない人も多くいます。
    少しでも多くの人に、原子力について知ってもらい、今一度、原子力の利用について考えてもらいたいです。

  • とても誠実な本。

  • JCO 臨界事故の本当の原因が、下請けに無理を強いる業界の構造にあることを明らかにしている。

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プロフィール

ななさわ・きよし
1957年生。1981年早大卒後NHK入局、
ディレクターとしてチェルノブイリ、東海村、福島などの
原子力事故を取材。
主な作品に「放射能食糧汚染~チェルノブイリ2年目の秋」
(1987)、「原発立地はこうして進む~奥能登土地攻防戦」
(1990)、「チェルノブイリ・隠された事故報告」(1994)、
「東海村臨界事故への道」(2003)、
「ネットワークでつくる放射能汚染地図~
福島原発事故から2カ月」(2011)など。
現在はNHK放送文化研究所上級研究員。
著書に『原発事故を問う』(岩波新書1996)、
『東海村臨界事故への道』(岩波書店2005)、
『ホットスポット』(共著・講談社2012)など。
論文「テレビと原子力」(『世界』2008.06-08)で
科学ジャーナリスト賞受賞。

「2016年 『テレビと原発報道の60年』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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