何を怖れる フェミニズムを生きた女たち

  • 岩波書店 (2014年10月15日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (160ページ) / ISBN・EAN: 9784000241717

みんなの感想まとめ

多様な視点からフェミニズムを考察する本書は、著名なフェミニストたちのインタビューを通じて、彼女たちの生き様や思考の過程を深く掘り下げています。読者は、各々の闘いの物語を通じて、フェミニズムが個人の選択...

感想・レビュー・書評

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  • あまりにも自分に密着しすぎているので、フェミニズム関連のものを読むのはちょっと苦しい。考え方や感覚のほんの少しの違いがひっかかってしまうのも、テキトーに読みとばせないからだろうな。

    一番すっきり「わかる」(「同意する」わけではないけど)のはやはり上野千鶴子先生。自身のことを「男言葉と女言葉のバイリンガル」と言っていて、なるほど、それで頭に入ってきやすいのかと納得。子どもの頃からの活字好きは「男言葉」で考えるようになりやすいと思う。現実では「女子」という強い鋳型があった。リブの「女言葉」に感じた共感や違和感の源はこれなのだろう。

    どの人もそれぞれの場で闘ってきたことがひしひしと伝わってくる。冒頭の田中美津さんの語りが心に残る。
    「『一歳でも若く見られたい私』と『年なんか気にしない毅然とした私』の両方を生きる - 『ここにいる女』として生きるとはそういうことだ」
    本当にそうだなあと思う。

  • ■一橋大学所在情報(HERMES-catalogへのリンク)
    【書籍】
    https://opac.lib.hit-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/1001072456

  • 「日本ではフェミニズムはブスのヒステリーだと思われて来た」、そんな日本のフェミニスト達のインタビュー集。
    正直なところ、これまでフェミニズムを全く知ろうとして来なかった。
    無関係だと思っていた。
    どうして無関係なはずがあるだろう、女性は自らが女性である時点で、男性は女性でない時点で、必ず関わることなのに。
    恥ずかしながら、インタビューを受けているフェミニストで名を知っていたのは上野千鶴子だけだった。
    彼女達の生き様は皆壮絶なのだけれど、これは決して英雄譚ではない。
    彼女達が迷い、間違って来た結果、どのような考えに至り、何を求めるようになったのか。
    全ての考えに同意はしないけれど、それらを知ることは、社会を変えるような大きな動きに対してはもちろん、日常のごく小さな個人の選択にも一助となるのは確かだと思う。

    一つショックだったのは、多くのフェミニスト達が「現在、フェミニズムの観点からすると日本は逆行している、もしくはする危険性が高い」と考えていること。
    男女平等、のお題目に隠されているものを、慎重に見極めなければならないのだなと痛感した。
    本と並行してドキュメンタリー映画も制作されたと聞いているので、そちらも是非見てみたい。

  • 正直、この本はあまり好きではないけれど、過去に闘ってくれた女性達のお陰で未だ生き難いが多少生きやすくなっていることに感謝。
    本作がこの時↓の課題図書でした!!

    〈セミナーレポ〉上野千鶴子サン誕生日セミナー
    https://note.com/ruly_yasuka/n/n8cb8b9d4cb56

  • ジェンダー

  • フェミニズムの正しさゆえの空しさが手を汚さないやつにわかるか
     久々湊盈子【くくみなと・えいこ】

     田中美津、米津知子、加納実紀代ら「フェミニズムの第一世代」12人に、その生をインタビューした映画「何を怖れる」(松井久子監督)を、貴重な記録映像として見た。さらに、詳しく活字化された同タイトルの本も読み応えがあった。

     私自身はフェミニストとは遠いところにいる。というのも、日本の「ウーマン・リブ運動」の渦中にも、抑圧や、支配―被支配関係があったと聞いていたからだ。10代でシングルマザーとなり、ダンサーを経て初めて「解放」されたという滝石典子が、映画でも本でもそれを証言している。

     けれども、労働観として、樋口恵子の言に教わるところが多かった。

     樋口は日本国憲法第27条「すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ」が好きだと語る。この「国民」には当然女性も含まれているはずだが、介護労働に関しては、多数の自治体が「介護嫁表彰」をするなど「嫁」だけに押し付けた時期があった。それを問題視し、樋口は「高齢社会をよくする女性の会」を発足させたという。先見の明と、実行力に感嘆するばかりだ。

     掲出歌の作者は、映画のサポーターであり、女性短歌史年表を作成したこともある歌人。40代での作である。余談ながら、サポーター一覧には安倍首相の妻「安倍昭恵」の名前もあった。

     インタビューに答えた1人である上野千鶴子と、松井監督とのトークも企画された「何を怖れる」北海道上映会は、4月18日、札幌プラザ2・5にて。

    (2015年4月12日掲載)

  • 面白かった! 女性にお勧めの一冊です。

    「そもそもフェミニズムとは、女の生き方である。そして、フェミニズムこそ、女たちが多様性を認め合い、つながり会うための思想である。が、一方で私たちは、自分と他の女を比較せずにいられない生きもののようだ」(まえがきから)

    「女はこうあるべき」という時代を、「私はこうありたい」と日本の歴史を切り開いてきたフェミニズム運動の先人たちが、老いを迎えた今語るインタビュー集。
    今なお生き方を模索し、社会を変えようとする姿に励まされた。

    そもそもはドキュメンタリー映画とのこと。
    観たい!

  • ドキュメンタリー映画 何を怖れる フェミニズムを生きた女たち
    ・10月18日(土)10時~神戸試写会が開催されます。
     場所:三宮研修センター 10階1005会議室
     主催:特定非営利活動法人 Healthy Aging Projects for Women (NPO法人HAP)
    http://feminism-documentary.com/

    岩波書店のPR
    https://www.iwanami.co.jp/cgi-bin/isearch?head=y&isbn=ISBN4-00-024171

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著者プロフィール

松井久子
1946年東京出身。早稲田大学文学部演劇科卒。雑誌ライター、テレビドラマのプロデューサーを経て、98年映画『ユキエ』で監督デビュー。2002年『折り梅』公開、2年間で100万人の動員を果たす。10年日米合作映画『レオニー』を発表、13年春世界公開された。15年『何を怖れる フェミニズムを生きた女たち』、16年『不思議なクニの憲法』と2作のドキュメンタリー映画を手がけ、自作の上映会や講演で全国を歩く。著書に『ソリストの思考術 松井久子の生きる力』ほか。

「2022年 『最後のひと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

松井久子の作品

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