検証 日露首脳交渉: 冷戦後の模索

  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000242196

作品紹介・あらすじ

北東アジアでも始まったパワーゲーム。日露首脳は総力を上げて交渉を重ねた。あの熱気は、なぜ再び凍りついたのか?対露二元外交はあったのか?鈴木宗男・田中真紀子の役割は?現場の中枢での取材から明かされる、交渉の全容。

感想・レビュー・書評

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  • 2003年刊。著者佐藤和雄は朝日新聞大阪本社社会部次長。同駒木明義は朝日新聞政治部記者。◆1990年エリツィン政権期から、2003年プーチン政権初期までの、北方領土をめぐる日露間の交渉裏面を明らかにしようと意図した書。エリツィン時代、特に第1期は本当に解決のチャンスだったことがよくわかる。その意味で、故渡辺美智雄外相(当時)の失言・放言の責任は重い。別書で議員の外交問題の保秘観念の欠如を小泉純一郎元首相が厳しく戒めていた理由が、この一事をもっても判るところ。◇また、橋本龍太郎氏の卓越した外交能力。
    鈴木宗男氏と佐藤優氏による対露交渉の内幕や外務省の反発も頁を割く。◆とはいえ、他書(「日露国境交渉史」)を読むと、このエリツィンですら北方領土返還には消極的であったこと、外交的にはヨーロッパ重視姿勢であったとの指摘もある。はっきりいって、ガスパイプラインを引きエネルギー購入(一部依存)を打ち出さない限り、北方四島を返そうとするインセンティブが働かないのではないか。そんな気がする。

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著者プロフィール

1957年生まれ。元「朝日新聞」記者。政治部記者時代には、首相官邸、外務省などを担当。2008年に退社。2014年4月の小金井市長選で当選。同年、11月まで市長職を務める。現在は政治団体「こがねい・市民のチカラ」共同代表。著書に『検証 日露首脳交渉』(岩波書店、駒木明義氏との共著)など。

「2014年 『まちの力 ひとの力』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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