日本孤立

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著者 : 船橋洋一
  • 岩波書店 (2007年7月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (404ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000242493

日本孤立の感想・レビュー・書評

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  • 「週刊朝日」連載エッセイのまとめという性質上、テーマが多岐に渡って精神分裂気味なのは仕方がないけれど、それだけに読み易い。時事的な話題は、時期をずらした今読むと、却って当時の現場感覚を伝えてくれる。
    ・03年時点では、勝ち誇るネオコンの落とし穴や、イラク・日本の占領を同一視する危うさを書いている。前者は幸いにも続かなかったけど、後者は今(07年)もそう。
    ・米国の宗教右翼というとネオコンと結んだ超保守、とだけ見ていたけれど、必ずしもそうではなく、宣教等による国際的視野を紹介している。また、宋美齢、アキノ大統領、金大中の対米食い込みにもキリスト教があったとのこと。この辺は気付かない視点だった。
    ・小泉総理の靖国参拝による中韓外交の破綻と対米一辺倒を、「軍事防衛上の国際主義(同盟)と文化防衛上の一国主義(アイデンティティー)が混在」と表現している。自分の頭の中でまだ明確な形になっていないけれど、これは長期的に考えていく価値がある指摘だと思う。
    ・最近の米軍はCINCPACよりCENTCOMが出世コースになっている点、制服交流でも米側はビジネスライクになっている点、そしてNSCと国防総省相手の外交が手薄で、特に後者は「国防総省と防衛庁の政策協議と人的交流はきわめて希薄である。それぞれの政策企画部門に、互いにそれぞれのもっとも優秀な政策プロを送り込み、政策企画段階から意見交換する関係になってしかるべきだが、いまはまだ夢物語だろう」とのこと。
    ・日中韓の相互理解や語学学習の必要性を述べる中で、「日中韓とも国民は相手のことを知らない。それなのに知っているような気になっている。そこに北東アジアの関係の危うさがある。」とのこと。同意すると同時に、自戒を込めたい。
    ・中国を単なる大陸勢力と見るのではなく、沿海部を日本の海洋戦略の中に組み入れるべきと筆者は言う。それはちと楽観的な気もするが、中国をこの点でどう見るかというのは今後の観察も必要だ。
    ・筆者は、05年の日本外交を一番悲惨だったと見ているよう。安倍政権・福田政権下で少なくとも対中関係は改善したし、対韓関係も大統領選を経てもっと改善するだろうか。その意味では、タイトルの「日本孤立」は、筆者が心配するほど永続的なものではなく、小泉政権に特有なものだったと見ていいのかな・・・?こんな考えは楽観的過ぎ・・・?

  • 船橋さんはぼくがちゃんと新聞をよむようになったキッカケの人。
    国際コラム、本当に面白い。

  • 朝日新聞社の中で唯一まともな人だと思う。俺が総理大臣になったらこの人に外務大臣をやってもらう。

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