ヒロシマ戦後史――被爆体験はどう受けとめられてきたか

著者 : 宇吹暁
  • 岩波書店 (2014年7月10日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000245234

作品紹介

被爆後六九年間の歴史の襞を辿ることなく、被爆者を論じることはできない。廃墟の中から立ち上がった人たちの記録、核の惨禍に向き合った人々の行動と表現の堆積は、今や幾重もの層を成している。その苦闘の軌跡を最も信頼すべき被爆史研究者が丹念に描き出した入魂の一冊。知られざるヒロシマが我らの眼前に現れる。核の時代の意味が深く問い直される。

ヒロシマ戦後史――被爆体験はどう受けとめられてきたかの感想・レビュー・書評

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  • 戦後広島で様々な取り組みがあったことを知ることができた。辞書的にも利用できそう。
    ただ、もうちょっとそれぞれの活動や取り組みの持つ意味や背景も書いてほしかった。その時代の空気を知らない世代としては、淡々としすぎていて入り込めないところもあった。

  •  戦後の広島における「被爆体験」の社会的展開を通史的にまとめている。被爆者の治療・援護、原水爆禁止運動、被爆犠牲者の追悼・慰霊、被爆記録・遺跡保存、平和教育などの歴史を網羅し、行政や団体の動向のみならず個々人の活動に注意を払い、戦後の「ヒロシマ」を通観できる情報量の多い労作であるが、「自らの評価は可能な限り避け」「内部の矛盾についての言及は避けた」という著者の姿勢が歴史叙述のダイナミズムを失わせ、無味乾燥な事実の羅列になってしまった感がある。「矛盾」の構造的要因の解明は歴史研究の最も重要な目的である以上、そこを避けては意味がない。有用な大著だがその点が非常に残念である。

  • 遅ればせながら読了。反核平和運動としても表われた世界的な記憶としての被爆体験を焦点とする、網羅的な戦後史の書。「ヒロシマ」がどのような歴史的な動きとともに語られてきたか、本書から学ぶことは非常に多い。とくに運動の分裂にも結びついた原水爆禁止運動についての叙述は詳細で、実に示唆的である。他方で、いくつか触れられていない出来事があるのが気になる。その一つが、1947年の昭和天皇の広島訪問。また、1956年の原子力平和利用博覧会の経緯を述べるのならば、その二年後の広島市の復興祭における「平和利用」の展示への言及もあってしかるべきと思われる。全体的に、すでに歴史として記録された「ヒロシマ」の歴史の書であって、「原爆スラム」に吹き溜まった記憶などを掘り起こす性格のものではない。重要な仕事であることは間違いないが、この一書だけで広島の「戦後史」が代表されることには危惧の念を禁じえない。

  • 2014年10月に実施した学生選書企画で学生の皆さんによって選ばれ購入した本です。
    通常の配架場所: 開架図書(3階)
    請求記号: 217.6//U13

    【選書理由・おすすめコメント】
    あまりにも戦後における被爆者の事実を私たちは知りません。今年で広島に原爆が投下されて70年がたとうとしている今、知らなければならない真実があるのではと思ったため。
    (現代政策、4年)

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