フードバンクという挑戦  貧困と飽食のあいだで

著者 : 大原悦子
  • 岩波書店 (2008年7月18日発売)
3.79
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  • Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000246446

作品紹介

「完璧でない」からと捨てられる食べ物。一方で、食べることに困っている人が大勢いる。両者をつなぐ活動の最前線、アメリカと日本から。

フードバンクという挑戦  貧困と飽食のあいだでの感想・レビュー・書評

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  • 「フードバンク」という見慣れない単語が目に付いて、何気なく図書館で手にした本だったが、一気に読んでしまった!何とエキサイティングな活動なんだろう。そしてまだ始まったばかりではあるけれど、日本で「フードバンク」を設立したアメリカ人とそこに集う人々の生き様の何と魅力的であることか。文句なしの5つ星です。早速購入して自分の周りの人にも勧めます。

    「フードバンク」とは、簡単に言えば企業や商店、農地で消費期限が充分残っているのに廃棄されていた食べ物を、困った人々に渡す仲介役を行う団体のこと。一見簡単そうに思えたが、読み進むと事はそう簡単ではなかった。渡す側のニーズと受け取る側のニーズの違い、ものが食料なだけに発生する安全性の確保の問題、ロジスティックの問題、そして日本のNPO団体の多くが抱える財政上の問題、等々。

    そのような困難だらけの中、まずは行動と動き出した人々の勇気にはやはり感銘せずにはいられなかった。また、著者の、恐らくは相当量の時間を取材に費やしたであろうことから来る文章の確かさが、読み手にしっかりと届く迫力として感じられた。

    まずは出来ることから始める、ということを自分でもやってみようと思う。動き出さなければ何も変わらないと言うのは、きっと正しい。

  • 611.3

  • 先進国の中でも格差・貧困率が最も高い日本。

    食料事情
    日本と米国との比較
    日本の取り組みなど

    フードバンク発祥の地ーアメリカでの新たな岐路 トウモロコシなどを燃料にするバイオエネルギー開発や訳あり商品の食品業界の発展などフードバンクにとって厳しい状況が続いている。フードバンクを超えた論理が見れなかったが、そういうイノベーションを起こすきっかけが欲しい。
    今後、イギリスのEU離脱問題-世界の経済的問題からリストラや雇用率の悪化が進むことも予想される。

    絆創膏と批判されようが、何か活動を一歩一歩進めていることに変わりはない。
    それにチャールズさんの言う通り、
    「…ここになんとかしなくてはならない問題があれば、解決したい、と動き出すのは当然ではないのか」(p100 l.8-l.9)で進んでいけばいいのではと思った。
    筆者は生活だけではなく、手に職をつけるという課題を提示している。ただ、民間もしくはNPO法人などでどの程度実施できるのかも難しい所だ。

    自分自身、ボランティア活動していた中で、無知で失礼なことをしたことを思い出した。活動をする上での心持ちや向き合い方を勉強できたと思う。

  • ふーどばんくってなに?
    まず手に取ったときに感じた事。日本が食料自給率がひくくて、でもたくさんの食料を捨ててしまっているという事実はなんとなく知ってはいるけれど、それを解決しようとしている人たちの活動にはほとんど関心を向けていなかった。この本で食べ物だけではなく「貧困」という事実は日本にもあてはまることを知りました。

  • フードバンクの成り立ち、発展、そして日本での展開が俯瞰できる本です。配り手がいないとか食料自体が不足する、という最近国内のフードバンクが直面している問題も、通る道なんだというようなことがわかります。

  • 箱の潰れ、傷あり・・・小さな理由で食物が大量廃棄される現代社会。その反面食べ物を得ることもできない貧しい人々も存在する。
    “完璧でない”食べ物を貧しい人々、養護施設やホームレス支援団体などに届ける活動をおこなう「フードバンク」。活動を通じて、食生活のあり方や日本における貧困問題について考えることができる。

  • フードバンクという活動について,手際よく紹介する本

    私にとって新しい知見はなかったが,説得力のある良い本だと思った。

  • 「虐待を受けた女性が最終的に夫から逃れるまでには、平均して5回から7回、逃げては戻る、を繰り返すのが普通なんだよ」。あとで先輩からそう聞かされ、自分の無知からあの女性の苦しみをわかってあげられなかったことが悔やまれた。「統計」を知ることの大切さが身にしみた体験だった。(p.88)

    「相手の立場に立って考えよう」と私たちはよく言ったり、言われたりする。けれど「つい相手の立場に立ったつもりになって、こうしてあげよう、ああしてあげよう」となると、相手から思うような反応を得られなかったときなどに「差別的な偏見を、かえって自分の中に培ってしまう」ことに本田神父は気づいた。
    想像し、思いやることはできる。だが、「中途半端に相手の立場に立って考えるから、さらに傷口をえぐるようなことを平気でしてしまう」「単純で素朴な思いやりくらいではほんとうのことばは見えないはずです。そこに気づくことが大事」「ホームレス≠ホープレス」(p.107)

  • もったいないをありがとうへ。
    セカンドのコピー。
    食べ物を無駄にしない活動。
    企業も廃棄コストを削減できる。
    winwin。
    棄てらてしまうはずだったものが生かされ、それが人の生命につながるこの活動に私も積極的に参加していきたい。

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