変態する世界

  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000247214

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  • 【由来】
    ・図書館の岩波アラート

    【期待したもの】

    ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。

    【要約】


    【ノート】


    【目次】

  • 変態とは、世界的なリスクの時代に重要な規範を生み出す新しい方法である。法学者や標準的な社会学が「違反」を考えるのは、規範があるときのみだ。しかし、世界的なリスクに伴って、過去の体験と将来の破局の予期から、新たな世界的な視野が出現しつつある。起こる順番が逆となっている、起案が先立って違反が生じるのだ。規範は、近代性の勝利が生み出した恐怖についての人々の内省から生まれる。世界リスク社会の歴史をちらと見れば、この変態がわかる。ヒロシマ以前には、誰一人として核兵器の威力を理解する者はいなかった。しかし、後になって、違反の感覚が「ヒロシマを繰り返すな!」という、強力な規範的・政治的な推進力を作り出した。ヒロシマで見られたような人間存在の侵害は人類学的衝撃と社会的カタルシスを誘発し、内側から物事の秩序に挑み、変化させている。「ホロコーストを繰り返すな!」。この変態は、「人類に対する犯罪」という観念を導入することで、私たちの規範的な視野を現在の国歌の規範および法律から切り離す。ここで私は深淵な事柄に言及しておきたい。国の法令の基本原則とは、「ある行為は、その行為が行われた時に存在していなかった法律のもとで、後から砂漠ことはできない」というものだった。ということで、ナチスの法の下ではユダヤ人を殺すことは合法であったが、後に、それは人類に対する犯罪になった。変化したのは法律だけではなく、私たちの社会的な視野、私たちの「世界における在り方」そのものだった。そして、その変化は、社会的・政治的行為の世界的な引力(人権の体制)を強化する、予期せぬ形で起こった。これこそ、私が「変態」と呼んでいるものである。つまり昨日には全く考えられなかったことが、今日には起こりうる現実となり、コスモポリタン的な準拠枠組みを生み出しているのだ。

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著者プロフィール

1944~2015年。元ミュンヘン大学教授

「2022年 『個人化の社会学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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