ボルヘスとわたし 日本の作家が語る

  • 岩波書店 (2011年9月27日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784000247795

みんなの感想まとめ

ボルヘスをテーマにした本書は、作家たちが自身の視点から彼の作品を語る独自のエッセイ集であり、文学の多様な解釈を楽しむことができます。各作家が異なる切り口でボルヘスの魅力を引き出し、彼の作品が持つ抽象性...

感想・レビュー・書評

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  • ボルヘスという作家を、批評家ではなく同じ作家が語っているところが、この本を非常に面白くしているところだと思った。

    20世紀の文学を語る上でも欠かすことのできない重要性を持ち、文学界以外にも幅広い(特に理系の世界からも)ファンを獲得しており、作品は非常に切り詰められた構成の詩や短編が中心ということで、同業の作家から見ると太刀打ちすることがとても難しい相手ではないかと思う。

    そのせいか、登場する日本人作家の反応が愛憎半ばしているといった趣で、批評家による文学論とは異なった読み物になっていた。

    ボルヘスの作品をコードとして読み解く奥泉氏の視点や、「夢」の断片が人間の意識の中に蓄積されていく状況に重ね合わせていく多和田氏の視点も面白かったが、一方で、星野氏や平野氏のように、作家としてボルヘスと向き合った時の厄介さ、自らが作品を書く姿勢との対比を語る話も生々しい話として面白く読めた。

    ボルヘスを改めて読みたくなるとともに、登場するそれぞれの作家の作品を読みたくもなるという意味で、読後にいろいろなところに繋がっていくような本だった。

  • 作家のための作家を語る。

  • 「ボルヘスは作家のための作家である」という点を皮切りに、10人の作家によるエッセーがしたためられている。

    なんといっても、それぞれがまったく別の切り口やテーマで魅力を切り拓いているところがおもしろく、一人でボルヘスと格闘しているよりも何倍も楽しめた。
    「プロの読者である作家」だからこそ成せる技だと改めて感心する一方で、ボルヘス自身がいかに抽象的で多義的な解釈が可能な作品を遺しているかということの証明でもあると感じた。

    ボルヘスの世界の多重性を堪能できる、奥行き深い一書。

  • ボルヘス愛に満ち溢れる文章の数々。ボルヘスを登頂するためのはじめの一歩に良さそう。読めばボルヘスの作品を読みたくなる読み返したくなる。作品に浸り、溺れたくなる。

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著者プロフィール

1948年生まれ。東京大学名誉教授。ラテンアメリカ文学・映画研究の第一人者。訳書に、ガルシア=マルケス『予告された殺人の記録』、ボルヘス『七つの夜』、プイグ『蜘蛛女のキス』、ボラーニョ『2666』等。

「2022年 『ガルシア=マルケス中短篇傑作選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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