- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000247917
作品紹介・あらすじ
戦争体験と比べて、意識されることの少ない「植民地支配」の記憶。だがふとした日常に、その消えない記憶、忘れられない遺物が見え隠れする。宇部、北海道、筑豊、紀州、知覧、そして四国…炭鉱や特攻で死んだ植民地出身の犠牲者を想起し、追悼しようとする人びとの営みをたどる。植民地支配の体験とはなにか、それは日本にどのような感情や記憶を刻み、当時と今になにをもたらしているのか。毎日新聞の連載「支配した国 強制の記憶」をもとに単行本化。
感想・レビュー・書評
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この本は、全般的に、社会党・朝鮮総連関係者・その人たちによる事象が紹介されている(悪い例で紹介しているわけではない)。
読んでいて、あー、そう言う人達だからこう言うのねって納得できるところが多数。
彼らの志向が良くわかる本です。
https://seisenudoku.seesaa.net/article/472425989.html詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
8月になれば恒例のように原爆、空襲、特攻など、先の大戦での日本人の悲劇が語り継がれるが、植民地や併合の歴史に思いを馳せることは少ない。
本書は、当時併合されていた朝鮮半島の人々が炭鉱や空港建設、特攻にまで投入された事実、またそれを掘り起こして記録に遺そう、追悼しようとする日本人を追ったルポ。毎日新聞の連載をもとに書籍化したもの。
タイトルの通り我々は忘却しようとしているのかもしれないが、それでも知ろうとしなければならない。
200ページ足らずの本だが、内容はずしりと重い。 -
ピーアのすぐそばに実家があり、その周辺の海で泳ぎ遊んできたのに、そんな歴史があったとは全く知らなかった。外は板張り屋根が半分崩れかかり朽ち落ちた長屋は恐らく炭鉱町の名残り。その崩落しかかった建物に未だに人が住む。
今日、慰霊碑を見てきました。朝鮮総連と民団、それぞれ碑をたてていた。ここにも政治が持ち込まれている。悲しい現実だ。
父から聞いた。この海底炭鉱で働いていた人々には、海上を走る船のエンジン音がはっきりと聞こえたそうだ。碑の記述によると日韓併合1910年後の1915年以来、約五百数十名の犠牲者があったという。 -
欧州各地での重大なテロリズム
近くではバングラデシュでのテロリズム
シリア・アフガニスタンでの内戦がゆえの難民の問題
その他…
70年前に終結したとされる
日本が関わった戦争
そして、そこから派生し、今もくすぶっている
日本国内外の問題
場所は違えども、虐げられた立場からの
命をかけた問題提起は終わることはない
誰かの言葉に
「戦争は始まりはあるけれども
その終わりはない」
改めて 実感させられた一冊です