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Amazon.co.jp ・本 (152ページ) / ISBN・EAN: 9784000248198
感想・レビュー・書評
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ムッネニークさんのレビューで気になり、ピッピシリーズと一緒に取り寄せた。ということなので(!?)、私のピッピ修行は一旦ここで区切りたいと思います!笑
「彼女を通して生きていくことの喜びを描く。それは世界に対するひとつのアプローチの仕方だと思いました」(宮崎駿、P 68)
『長くつ下のピッピ』がドラマ化(スウェーデン・西ドイツで制作)されていたのは知っていたけど、まさか日本でアニメ化が進められていたなんて…!それもあの宮崎駿や高畑勲らの手によって…!
本書には、お蔵入りとなったピッピ・アニメの原画や制作秘話、さらには宮崎駿(場面設計を担当)・小田部羊一(人物画)・高畑勲(演出を含む製作総指揮)らのインタビュー等が収められている。
お蔵入りの理由は、原作者リンドグレーン氏の許諾を得られなかったからで、スウェーデンへロケハンに行った時も「疲れているから」と面会を謝絶されたという。
うーん……何か、分かる…笑 会ってもらえなかったのは、手違いがあったかららしいけど、著者自身頑固そうだもん。少しでも自分の意に沿わなかったら、絶対意志を曲げなさそうだもん。
そのキャラクター性は『リンドグレーンの戦争日記』でも感じ取ったし、ピッピシリーズを3部作で完結したところにも表れているのでは?と思う。
『赤毛のアン』の作者モンゴメリは、読者からのラブコールにイヤイヤながらに応え、アンのシリーズを無理やり引き伸ばした。(アンを主人公とした5部作の他、番外編や短編集数冊) 自分が満足した時点で完結させ、別の物語を次々に執筆していくストロング・スタイルは、よほど強い意志力がないとできないことだ。(マジで)
イラストも正直「これじゃない感」があったりした。
ピッピの特徴の一つである細長い足が投影されていないし、「かわいい」が全面に推されている気がする。彼女の住まいであるごたごた荘も、スウェーデンの建築様式を無視したもので、何だか小綺麗な魔法使いのおばあさんが住んでいそう…
それにピッピのビジュアル、『パンダコパンダ』の女の子みがある!…というのは私の錯覚ではなく、本当に『パンダコパンダ』のミミ子ちゃんに引き継いだとの事だった。(あのアクロバティックさも)
他にもスウェーデンの風景を『魔女の宅急便』のコリコの町へ、大きなブランコで遊ぶシーン(アニオリ)を『アルプスの少女ハイジ』へ流用していったという。
「ピッピのウソは、伝統的な人間の叡智である」(高畑勲、P 108)
ところで、ピッピがアニメ化されていたら、今以上にピッピ人気が出ていたのだろうか。今年はピッピ生誕80周年だというのに、周りの誰もそれを知らない。同い年のムーミンは、展覧会が企画され、記念グッズもバンバン発売されているというのに。
アニメの影響力は大きい。ピッピが孤児院の保母さん体験をしたり(これもアニオリ)、優しい眼差しでサルのニルソン氏を寝かしつけたりと、原作では描ききれないような心温まるシーンも沢山あった。
ここはひとつ、アニメでも別の形でも良いから、映像化を希望したい。あわよくば、100周年の頃にムーミンと二大巨頭にでもなってくれていたら、もう私から言うことはない。 -
28冊目『幻の「長くつ下のピッピ」』(高畑勲/宮崎駿/小田部羊一 著、2014年10月、岩波書店)
時は1971年、制作が進んでいたにも拘らず、原作者からの許諾が降りずボツとなってしまった幻のTVアニメ企画「長くつ下のピッピ」。そのイメージボードやキャラクターデザイン、脚本などを収録。
当時の状況を知る事が出来る貴重な資料である。
〈でも、たとえエヴリデイマジックであれ、ファンタジーであれ、その基盤にしっかりと日常生活を置く、ということでは、たしかにその第一歩が「ピッピ」の準備だったと思います〉 -
ピッピ大好きなのでうれしい1冊。そんな話も昔聞いたことがあったような気もします。パンダコパンダのミミちゃんが、ちょっとピッピを思わせたのはこういう訳があったのですね。
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こんな幻の作品があるとは知らなかった
君たちはどう生きるかの最新作の情報が何もないからいろいろ調べて行ったところで知ったのだが、高畑勲と宮崎駿がサラリーマンから独立したきっかけのかなり重要な作品
絵コンテやスケッチがすごくワクワクし、これが映画になってたらジブリの中でもトップ並みに好きになっただろうなと
でもここでロケハンしてた絵はその後他の作品で生かされていることを知ってますますジブリが好きになった -
誰でも思うこと。もし、この作品がつくられていたら…、でも、『ハイジ』と『コナン』があるからいい。
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過去にこんな企画があったのかと。きっとすごく面白かっただろうにと思うとすごく残念だが、まだハイジ以前のこの二人に、アニメ化を任せようという話にならなかったのは仕方なかったかもしれない。でも、宮崎のイメージボードを直接見てもらったらきっと話は違ってきたのだろうなあ。最近ピッピを読んだところだったので、世界観がよく伝わってきた。「マルコ」などで見た、リアルなヨーロッパの街並みの、ピッピの北欧版、どんなものだったのだろうと思う。自分で想像した街並みを立体の絵におこせる神技。
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本当にアニメ「長くつ下のピッピ」を観終わったような、不思議な気分…エヴリデイマジック!
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エヴリデイマジック
「子どもの心を解放するアニメーションを作るために、僕らは一生懸命考えました」と高畑勲監督。日常生活の中で、こんなスゴイ友達がいたら、こんなことができたら、こんな道具があったら、という子どもの願望や夢を叶えさせる。それによって子どもを夢中にさせ、まず子どもたちの心を解放してやろうと、まさに「エヴリデイマジック」です。
「そもそも僕はスタジオに就職したのではなくて、“画工”になったんです。……安定を考えるならアニメーターなんて初めからやるべき職業じゃありません」。宮崎駿氏は、芸術家としての“画工(絵師)”を選択していました。45年前の「イメージボード」を見ると、作品のアイデアスケッチにおいて才能豊かなことがうかがい知れます。
スタジオ・ジブリ社とピクサー・アニメーション・スタジオ社、双方の中心人物である宮崎駿氏とジョン・ラセター氏。二人と両社の親密な関係はよく知られていますが、「宮崎さんの全ての作品にはハートがあります。そして、作品ごとに必ず独創的なアイディアが取り入れられています。ネコバスというキャラクターもそうですし、ポニョが波の上を走るなんていうのも考えつかないことです。そうしたオリジナリティに私も刺激をもらい続けてきました」。「ピクサーの作品がほかのアニメスタジオの作品と違うとよく言われるのは、宮崎さんの映画のように静かな瞬間を祝福して、なおかつハートがあるからだと思います」と宮崎作品のピクサー作品への影響を明かしています。
ジブリ社に代表される邦画はすべて伝統的な手描きの2Dを基本とするセル・アニメーション作品、ピクサー社やドリームワークス社などの洋画はフル3D-CG作品のみという、対極的な特徴が見られます。宮崎氏は幻のピッピのインタビューの最後に言っている、「アニメーションというものはほんとに献身的な大労働をしないとできないものですから」。当時、宮崎アニメーションはスタッフに一枚一枚の原図をきちんと描くことからはじめたそうです。
著者プロフィール
高畑勲の作品
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YouTubeで「長靴下ピッピ主題歌」と入れたら、出てきました!主題歌と映像!
YouTubeで「長靴下ピッピ主題歌」と入れたら、出てきました!主題歌と映像!
はじめの...
はじめのほうの、チョラホップ、ちょ〜みたいな謎な言葉も子供の頃大好きでめっちゃ歌ってました!…ある一定の範囲の世代の者は、実写ピッピこそピッピ!!みたいな感覚があるかもしれませんね。
ahddamsさん、…ムーミンは私かなり好きですが、安易にキャラクターものとして消費せず、みんな小説読んで!ってたまに叫びたくなるんです(笑)わかる人にはわかるピッピ愛、という立ち位置も悪くない…かも(←ピッピの小説読んでない人w ごめんなさい)100周年までに読みます(遠)
リンドグレーン氏がドラマの撮影現場で、ピッピ役の子とおしゃべりやアドバイスをされている写真を見た...
リンドグレーン氏がドラマの撮影現場で、ピッピ役の子とおしゃべりやアドバイスをされている写真を見たことがあるので、ドラマの完成度・満足度はさぞ高いんだろうなー!と思います♪
中古でDVDが販売されているようなので、折を見て取り寄せてみようかな…(ニヤリ)
私もムーミンは小説版しか触れておらず、しかも中学生の頃に読んだきりなので、どこかで原点回帰したいです。(洪水が来て、お家の中を泳ぎ回るシーンに関しては、何故か鮮明に覚えています笑)
どちらも不朽の名作なので、色々コンプリートしていきたいですね(≧∀≦)