- 岩波書店 (2020年11月7日発売)
本棚登録 : 253人
感想 : 28件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (48ページ) / ISBN・EAN: 9784000248327
作品紹介・あらすじ
あるところに、忙しすぎて魂をなくしてしまった男がいた。男は医師の助言にしたがい、迷子になった魂をじっと待つことにする。すると——。ノーベル文学賞作家トカルチュクが、コンセホのノスタルジックな絵とともに贈る、子どもたちと、忙しい大人たちのための、大切な魂のものがたり。2018年ボローニャ・ラガッツィ賞受賞作。
感想・レビュー・書評
-
魂を置き忘れてきてしまったヤンという名の人のお話し。子どもから大人まで世代を問わない絵本。
魂と再会して世界があざやかに。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
オルガ・トカルチュク作。
ヨアンナ・コンセホ絵。
「むかし、ものすごくよく働く人がいた。かれはずっと以前に、どこか遠くに、じぶんの魂を置き忘れてきてしまった。」
というギクリとする書き出し。
多くの人が、魂を置き忘れたことにさえ気づかない中、本作の主人公はさいわい、それに気がつく。
かれはある「賢い医者」に相談する。
「魂が動くスピードは、身体よりもずっと遅いのです」
と彼女は言う。
「かれ」はそれ以来、魂を見つけるために何もしないことに決める。
テキストは必要以上のことを語らない。
絵が多くを物語る。
モノクロだった絵が、ページをめくるにつれて色を帯びてくる。まるで少しずつ魂が潤いを取り戻していくように。
魂と同じ歩調で。
魂を比喩だと思わない方がよいと思った。 -
忙しく働きすぎて、じぶんの魂を置き忘れてきてしまった人の話。ついに自分を見失い、不調をきたした主人公は、賢者に魂をゆっくり待つように言われる。
自然豊かな環境の中で魂をひたすらに待ち、魂と再開した時にモノクロの絵がぱっとカラフルになるという演出が素敵だった。
少し分かりにくく感じるのは「魂」の概念がポーランドのものと日本のもので若干ずれがあるからではないかと思う。
同じポーランド出身のシンボルスカの本に「魂」解説があったので載せておく。
『瞬間』55p
ポーランド語の「魂」duszaには宗教色は薄く、もっと広い意味で人間の人格や気質全体を指し示す用法が見られる。大きなポーランド語の辞典を引けば、「霊魂」の意味のほか、「人間の人格を構成する精神的、感情的、知的な気質の総体」「組織の推進力となる人物」「正直ないい人間」などの意味があると教えてくれる。 -
受験生や就職活動をする人たちに向けて、自分自身を見失ってしまいそうになったときにおすすめする。
-
私たちの魂はいつも背後に置き去りにされて、迷子になっているという言葉にとても共感しました。
例え前進していても自分自身の心が追いつかなくなって、なんだか分からなくなってしまう時があります。
大切なものはどこか遠くではなく自分自身の中にある事を教えてくれる絵本でした。
最後の解説も良かったです。
主人公が自分自身の魂と再開できた時に、優しい緑色の植物があたり一面に広がった時は感動しました。 -
絵も大切に読みたい、本だった。
-
「優しい語り手」の表紙の絵に惹かれ絵本も購入してみた。
表紙の植物の葉は手にとってみてナスタチュームだったとわかる。
観葉植物に勢いがあり生命力を感じるヨアンナ コンセホの絵。
絵本は絵を読むと言うが、ページを前後に繰り返しながら見入った。
なかなかこの絵を読むのも難解である。
作家の意図は説明により読み解けるが、想像力を駆使して絵を読もうと頑張ってみた。
最後のナスタチュームの花だが主役のナスタチュームの表現を絵で見るのは初めてて感動した。
あちこちに潜む手袋も可愛い。
小椋彩さんの訳はは読みやすくて助かる。
星1個のマイナスは自分の読みが浅いための一個。 -
ノーベル賞作家オルガ トカルチュクによる絵本。
経済的に困らなければ、魂を待つ生活がしたいけど、労働者のわたしはどうしたらいいものかと考える。 -
-
心を置き去りにして、ただ単に生きる為だけに働き一生を終えることの虚しさは誰もが気づいているけど…
多分、魂というのは、自分を含めて人や自然を愛する心ではないかと… -
あぁ、私もかもと共感を感じてから読み進めた。
心=魂が、身体から離れてしまっている間、世界はモノクロで色が無い。
心が身体に追いつくまで、共にあるまで、動き回らず、ただ待つ。
テーブルにはお茶と観葉植物。
心と共にいるようになって、世界は色と緑に溢れている。時計を無くす。
時を気にして、効率ばかり求めた先に何があるのか。心とともにある時間を。
図書館で児童書の場所に置くような本ではない。大人のための絵本だ。
一回読んで、答え合わせのようにすぐに再読する。 -
忙しすぎる生活故に魂を失った男は医師の勧めによりただ待つ事を始めた。ひたすらに待ち続ける男が出会ったものとは。
テキストはほとんどない絵本です。男の記憶かそれとも夢なのか、定かではない幻想的な描写が特徴の絵本です。大人向けの寓話といえます -
動き続けて疲れてないか?動くことで、求めるものは見つかっているのか?自分の魂を置き去りにしていないか?作者から、そんなメッセージをもらったような気持ち。
答えは動いていても見つからない、自分の中に、身近なところにあるのだということを思う。逃亡派を読んだ後だと、余計に。
人が多すぎて、出かけても疲労して、やりたいことリストにチェックをつけるにも一苦労。こんな気持ちになってまで、そのリストにチェックする必要あったんだっけというような日々は、まさに迷子の魂状態かもしれない。私も自分の生活範囲でじっとして、自分の魂を迎えに行こうか。 -
悪くはないが、テキストが短すぎて。
-
長文の後しばらく絵のページが続くスタイル
大人向け -
大切なものは自分の中にある。
素敵な絵本だが、なかなか難しい。 -
疲れているんだよねー
-
頑張りすぎて疲れ切ったあなたへ。そしてわたしに。
