マッドアダム ((下))

  • 岩波書店 (2024年3月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (268ページ) / ISBN・EAN: 9784000248389

作品紹介・あらすじ

過ぎし日、父親レヴの虐待を逃れて家を出たゼブ。しかし潜伏先でレヴに遭遇したゼブは…。運命はクレイクと謎のウィルスへと繋がっていく。一方、凶悪犯と闘うため、トビーたちは昨日の敵と手を結ぶことに。すべてが終わった後に開ける未来とは? 科学技術と環境破壊が行きつく先を構想した近未来小説三部作、ここに完結!

感想・レビュー・書評

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  • MaddAddam(マッドアダム・シリーズ)/ マーガレット・アトウッド - トーキョーブックガール(2021-06-15)
    https://www.tokyobookgirl.com/entry/maddaddam

    マーガレット・アトウッド「私がディストピアを書き続ける理由」 | 人が希望を失ったら、本当に希望がなくなる | クーリエ・ジャポン(2022.11.17会員限定記事)
    https://courrier.jp/news/archives/306685/

    マッドアダム (下) - 岩波書店
    https://www.iwanami.co.jp/book/b641549.html

  • ディストピア小説三部作の最終巻。
    ひとつの時代の終焉と新しい時代の始まり。
    二重の意味をもつ終わりと始まりを感じさせる
    美しいディストピア小説だった。
    最初の2部作を読むのが億劫だったが
    すべて報われる作品であった。

  • 没入感、半端ない。

  • まず前提として3部作の存在を知らずに最終作を読んだので理解しきれていない。アトウッドは読んでいた方だと思っていたが、侍女シリーズ以外にシリーズものがあったのかい!いや、侍女も続編があるとは予想外だったけど!冒頭、「オリクスとクレイク」「洪水の年」に次いで…というのが設定かと思ったら本当に出版されていた。読もう。
    しかし理解できないながらも読み進められるほどには面白い。侍女に独自の世界があるように、マッドアダムシリーズも、文明の滅亡や創作された生物含めてSF的な世界観が確立しており、魅力的だ。特に、人造人間のクレーカーは不思議な魅力を持つ、ユニークな設定。少年ブラックビアードの成長には希望がある。

  • どんなに人類が叡智を極めても、世界は思い通りにいかない。というのが、シリーズ通しての面白さなのかなと思った。
    アトウッドの詩的な書き方のおかげでさくさく読めた。

  • こうして神話は誕生する。

    ついに完結した、けれど自分の熱量は上巻を読み終えた時より下がっている。たぶん、ここに一つの可能性として示される未来への希望を、あまり信じられなくなっているから。それと気になるところもある。

    また同じことの繰り返しだ、と思ってしまった。なんてことだろう。そんな自分にしょんぼりする。2部を読んだ5年前に3部を読んでいればきっと違っただろうな。

    とはいえ、この物語は優しい。登場人物たちへの作者の優しさのように感じる。また、必死に言葉にしがみつくスノーマンからのこの締めくくりはとても感慨深い。

    技術によって生まれたクレイカーが橋渡し的な存在であることは確かに希望かもしれない。

  • ついに完結!
    アトウッド大好き、黙示録大好きな私にとっては、最上級のご褒美シリーズだった。
    今後きっと何回も読み返すと思う。

    『侍女の物語』では宗教、『マッドアダム』三部作ではバイオテクノロジーが生み出すディストピアが描かれた。
    テクノロジーがもたらす破局、というのは今までにも数多く語られてきたけれど、やっぱりアトウッドだなぁと思うのは、さらにそこに教育や民営化といった問題を絡めているところ。まず、ギフテッドの子どもたちを倫理の手綱無しに育てることに、強い警戒感を持っていることがわかる。それから、小さな政府とグローバル企業という構図が、究極的には企業の基盤であるはずの社会そのものを破壊するとアトウッドは警告している。この指摘、内田樹先生もよく口にしていることだった。教育に企業が口を出すと碌なことにならないどころか、人類は滅亡するというのがこの小説のいわんとするところ。
    それから、もう一つ。生殖と食が強くクローズアップされていたのが印象的だった。この二つは山極寿一先生によると、暴力の起源らしい。アトウッドが文化人類学の論文を読んだかどうかは知らないけれど、結果的にそういう世界がこの小説には描かれていた。
    それから最後に、クレイカーについて。これはナウシカの漫画版に出てきた、世界が清浄になった後に生まれるはずの人類(ナウシカでは生まれる前にオーマに潰されたけど)に重なって見えた。彼らは「物語」という概念を持てなかったということがエンディングで示唆されている。私たちが「物語」という概念で理解しているものを、クレイカーは「ことば」としてしか認識できないらしい。とすると、「物語」って人間を人間にしている何かであって、生殖や食を巡る暴力とセットのものと理解しなければならないということになる。
    なんてこった。私たちは自分たちの内なる残虐さを受け入れること無しには「物語」を語ることも受け取ることもできないらしい!!

    物語はディストピアの中にこそ咲く。

    そういうお話だった。

  • 【本学OPACへのリンク☟】
    https://opac123.tsuda.ac.jp/opac/volume/713828

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著者プロフィール

マーガレット・アトウッド(Margaret Atwood):1939年カナダ生まれ、トロント大学卒業。66年にデビュー作『サークル・ゲーム』(詩集)でカナダ総督文学賞受賞ののち、69年に『食べられる女』(小説)を発表。87年に『侍女の物語』でアーサー・C・クラーク賞及び再度カナダ総督文学賞、96年に『またの名をグレイス』でギラー賞、2000年に『昏き目の暗殺者』でブッカー賞及びハメット賞、19年に『誓願』で再度ブッカー賞を受賞。ほか著作・受賞歴多数。

「2022年 『青ひげの卵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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