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Amazon.co.jp ・本 (360ページ) / ISBN・EAN: 9784000252898
みんなの感想まとめ
人間の記憶の脆弱性を鋭く描き出した本書は、刑事事件における目撃証言の重要性とその危険性を探求します。著者は専門家証人としての経験をもとに、冤罪の恐ろしさを訴え、記憶がどのように操作され得るかを具体例を...
感想・レビュー・書評
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筆者は学者だが、本書は論文ではない。自らが専門家証人として関わった事件や裁判をドキュメンタリーとして描き、巧みな文章展開で読者を引き込む。冤罪の恐ろしさは、凶悪犯罪の恐ろしさに勝るとも劣らない。
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gacco「法心理・司法臨床:法学と心理学の学融」Week1第3回参考文献
https://lms.gacco.org/courses/course-v1:gacco+ga100+2018_03/about -
裁判において目撃者の証言は物的証拠と同等かそれ以上の重みをもって受け止められる。「私は確かにこの目で見ました」と言われれば、科学的鑑定などの小難しい理屈は吹き飛ばされてしまう。しかし、人間の記憶は想像以上に“傷つきやすい”ものだと著者は指摘する。
冤罪を生む原因としては「自白」が挙げられることが多いが、恐らく「記憶」もそれに近い影響があるだろう。多くの被告人が誰かの曖昧な記憶によって断罪されていることが本書によって示される。
陪審員のいない日本ではそれほどでもないかと思いきや、巻末の解説で日本も例外でないことが指摘される。まして、裁判員制度の導入で法廷が劇場になってしまったら、どうなるだろうか?
本書が米国で出版されたのが1991年、日本語版は2000年。最近では「記憶が書き換えられることがある」という指摘がテレビで取り上げられることもあり、一般人の意識も多少は変化しているだろう。全く物的証拠がない事件で証人の記憶だけが証拠であれば、疑義をはさむ人もいるに違いない。
しかし、証人の記憶が正しい場合も多々あるはずなのだ。裁判官や陪審員(裁判員)は、いかにしてそれを見分ければ良いのだろうか。その点についてのアドバイスは本書に無い。
証人の確信の強さと信頼性は比例しないとは言うが、では何となら比例するのだろうか。今はまだ無理なのかもしれないが、是非そこまで踏み込んで欲しい。そうしなければ、彼女の主張はただ真実を見えなくするだけになってしまうのだから。 -
人の記憶はどのようなものなのか、日常の中でどのように記憶しているのか、それがどのように活用されるべきなのか、裁判との関わりのなかで考えさせる本。
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