モダンデザイン批判

著者 : 柏木博

• 岩波書店 (2002年11月28日発売)

感想・レビュー・書評

[yuichiさんの感想 · 2010年9月6日]

1101夜

[msmnktさんの感想 · 2009年10月30日]

非常に示唆に富み、これからの考えに影響を受けそうな本であった。
影響を受けるというのは、この本がイデオロギーを掲げているという意味ではない。
それとは逆で、モダンデザインという軸を取りつつも、モダンが成したこと、残したもの、変えたもの、そしてモダン批判としてのポストモダン、ポストモダン化する現在、モダン批判の批判などなど、視点を縦横無尽に振りまき、その文体自体がモダン批判（＝ポストモダン）的である。
多様に振られた視線によって、ばらばらに存在する歴史はネットワークされるが、それは収束するのではなく、その多様性の顕在化と共に浮遊していく。
そこから僕たちは何かを教えてもらうのではなく、気づいたところから始めればいい。

[奥宮離宮さんの感想 · 2006年3月22日]

分類＝建築・美術。０２年１１月。

著者プロフィール

1946年生まれ。武蔵野美術大学卒業。デザイン評論家。武蔵野美術大学教授。近代デザイン専攻。著書には『20世紀を作った日用品』（晶文社）、『モダンデザイン批評』（岩波書店）、『探偵小説の室内』（白水社）、『「しきり」の文化論』（講談社）など多数がある。

「2013年 『わたしの家 痕跡としての住まい』 で使われていた紹介文から引用しています。」