- Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000254151
感想・レビュー・書評
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悪名高き1950年代アメリカの「有害コミック追放運動」と、そこに至るまでの「コミックブック黄金時代」のアメリカン・コミック史を、数多くの証言を交えてまとめたドキュメンタリー。コミックや運動家だけでなく、「コミックから守られるべき」立場だった当事の若者たちの証言もあり、それらの中には、マーカーで線を引いてどこかで引用してしまいたくなる様なものも多い。表現規制やメディアビジネスの問題を超え、より広範で全時代的な様々な問題についての示唆も含んでいる。決して買い易い値段の本ではないので、図書館等で借りられてみてはいかがかと。余談になるが、この本で紹介されている「追放運動」がなければ、アメリカの漫画文化はより素晴らしいものになっていたかもしれないが、現在ほどのヒーローものの隆盛もなかったのではないかと思うと、なんとも不思議なものである。
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こちらも積読に。もしかして粘ってたら、後半でアメリカの狂騒的なところとか読めたかもしれず、面白かったかもしれないけど、前半はあまりこの分野に興味ないこともあってなかなかページが進まなかった。。。申し訳ない。
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アメコミを語るとき、常に引き合いに出される有害コミックの追放
運動、そしてそれに対して業界が採った自主規制であるコミックス
コード。
この本はアメリカのコミックスの誕生から爛熟を迎える黄金時代、
そして有害コミック追放運動によって瀕死の状態になるまでを、
当時の多くの関係者の証言を元にまとめたものである。
その取材量には圧倒されるばかりで、当時のアメリカがどのような
空気に包まれていたのかということまで手に取るようにわかった
気になってしまう。決して簡単に読める本ではないのだが、
アメコミに興味がある人なら一度読んでおくことをおすすめする。
欲を言えばこの本に書かれている歴史のその後─いかにアメコミが
復活を遂げていったのか─までを読みたかった。訳者によるあとがき
も実に興味深かった。 -
日本の文化とも言っても過言ではない漫画(コミック)ですが、中には表紙や物語の内容が過激なものがあります。
気軽に読める漫画であるからこそ、子供たちに及ぼす悪影響として非常に身近なものであることが原因の一つであることが分かりました。
(匿名希望 教育学部 国語)