幽霊塔

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  • 岩波書店 (2015年6月5日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784000254199

みんなの感想まとめ

多彩なキャラクターと緊迫したストーリーが織りなす冒険活劇が魅力の作品です。主人公の北村光雄は、絶世の美女・秋子を巡って、許嫁の三浦栄子やライバルの黒川と対峙します。物語は、秋子が疑われる数々の事件を通...

感想・レビュー・書評

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  • ブクログさんのお薦め本になっていたので、読んでみました。

    本書は宮崎駿さんが三鷹の森ジブリ美術館での企画展示を構想し解説パネルを描く際に読み込んだ、江戸川乱歩の『幽霊塔』を中学生から読めるように振り仮名を増やして校訂を行ったものだそうです。

    宮崎駿さんの余談、元本となったウィルキー・コリンズ『白衣の女』、アリス・M・ウィリアムスン『灰色の女』、黒岩涙香との関係、絵コンテも少しついています。

    この本の主人公の私は北村光雄というまっすぐな行動力のある高等遊民の青年です。
    ヒロインは絶世の美女の野末秋子、苛酷すぎる試練を経験しています。
    光雄の叔父が幽麗塔を買いとり、謎の美女の秋子を養女にするところから物語は始まります。
    光雄には許娘の三浦栄子がいましたが、栄子は性格が悪く、光雄は秋子と想い合うようになります。
    栄子は秋子を陥れようとします。
    秋子は栄子に恨みを買って殺されそうになります。
    その後栄子は首なし死体となって発見されます。
    そして数々の事件が起こりますが、どの事件も秋子が犯人だと疑われます。
    そして、秋子の秘密の使命とは何か?
    秋子は本当に犯人なのか?
    光雄には黒川というライバルも出現します。
    光雄と秋子の運命やいかに…!
    他にも探偵、謎の薬屋やら蜘蛛屋や博士まで多彩な人物が登場し、謎に包まれたストーリー。
    最後の大円団まで一気読みでした。
    大人も童心に返って楽しめる冒険活劇です。
    そして、宮崎駿さんの絵にはなごめます。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      まことさん
      涙香はオドロオドロしい単語が面白いですヨ。って好みの問題かな?
      「白衣の女」は冒険活劇ものですね。ウィルキー・コリンズには「月長...
      まことさん
      涙香はオドロオドロしい単語が面白いですヨ。って好みの問題かな?
      「白衣の女」は冒険活劇ものですね。ウィルキー・コリンズには「月長石」と言う長過ぎて再読出来ない迷作?があり、ロマンチックなタイトルだから読んだら、、、でした。此れも好みの問題。
      2020/09/23
    • まことさん
      猫丸さん。

      さすがです。
      やっぱりたくさん読んでいらっしゃるんですね!
      私は、現代小説ばかりこの頃読んでいて、多少古いものは、なか...
      猫丸さん。

      さすがです。
      やっぱりたくさん読んでいらっしゃるんですね!
      私は、現代小説ばかりこの頃読んでいて、多少古いものは、なかなか読みづらく、読めなくなってしまいました(^^;
      2020/09/23
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      まことさん
      まぁ猫は化けるくらいイイ歳ですので、、
      まことさん
      まぁ猫は化けるくらいイイ歳ですので、、
      2020/09/23
  • 男と男が一人の女を散々取り合う話だった。どちらの男も醜くて愉快痛快である。女はずっと自尊心が高く、清浄潔白で美しかった。

    宮崎駿のお気に入りの話らしい。機械仕掛けの時計塔にある秘密の部屋(ものすごい迷路)、「ホホホホ」と笑う謎の美しい女、毎度いいところで闖入してくる名探偵、確かに好きそうな話であった。めちゃくちゃ面白かった〜〜

    主人公の男も、もう一人の男も、どちらも同じくらい絶妙に気持ち悪く、執念深く、女のことを思い出すにつけ顔ばかりであり、どっちもどっちじゃねえかと思いながら見ていた。当然どちらも謎の美しい女からはドン引きされて冷たい態度をとられていた。ただ主人公の方が、愛のために命をかけていた。

    実際何度も主人公は死にかけていた。愛のために命をかけていた、その一点で主人公のほうに分があった。顔に惚れ、顔を追いかけ、だいぶ気持ちの悪い愛ではあったけど、その顔が "人体改造の結果で偽物の美顔" だとわかってもなお、その顔に全力で惚れていた様は、いっそ清々しくもあった。

    何だか気持ち悪い主人公だな 時代かしらん と思いながら読み進めていたものの、主人公の男にもだんだん愛着が湧いてきて、最終的には登場人物のほとんどが大団円を迎えていたのも心地よく、かなり満足度の高い小説であった。駿の挿絵もすごく良く、ここまで具体的な妄想挿絵を描くくらいなら、映画化してくれ〜〜と思うばかりである。

  • 以前、コミックで読んだのは黒岩涙香版でした。さらに江戸川乱歩がリライトします。これは読みやすく、展開にメリハリがあって映画的です。(映画化してほしい!) 宮崎駿さんの絵があるというので楽しみでしたが、挿絵ではありませんでした。本作には時計台のある洋館や迷路、絶世の美女から怪人や怪婦人まで登場するので、宮崎さんの挿絵があると楽しさが倍増するのに。映画化するとヒロインは誰がふさわしいでしょうね。あ〜面白かった。

  • 33冊目『幽霊塔』(江戸川乱歩 著、宮崎駿 口絵、2015年6月、岩波書店)
    財宝伝説が伝わる時計塔を舞台に繰り広げられる怪奇ミステリー。1937年1月から1938年4月まで連載。
    本書の目玉はなんと言っても宮崎による16頁の短編漫画。その中で冒頭部分を絵コンテに起こしているのだが、これが匠の技とでも言うべき素晴らしい出来。本人が映画化するのは難しいのだろうが、コンテを宮崎が描き、演出は別の監督に任せるというスタイルで何とか制作してくれないだろうか…。

    〈あたし、野末秋子と申しますの〉

  • 原作は海外小説であり、黒岩涙香の翻訳小説を江戸川乱歩が登場人物を日本人に変えてリライトした作品。今年公開された宮﨑駿の『君たちはどう生きるか』でもモチーフのひとつとして使われており、影響力の強さがうかがえる。ドラマチックかつ子どもから大人まで楽しめるストーリーと、乱歩による読みやすく格式のある文体ですいすい楽しい気分で読めちゃいます。ジャンルは探偵小説ですが探偵はあまり出番が無く、かといって主人公が何か解決するわけでもないので、読者も流されるまま筋を追うのが正解かと。場面場面のビジュアルが結構印象的で、幽霊塔での冒険だったり、美女が虎に襲われたり、池の中から首なしの死体が発見されたりディテールに原作と乱歩の良さが乗り、相乗効果を生んでいる。面白かった~。

  • 大好きな宮崎駿監督の大切な本は、三鷹のジブリの森美術館を訪れる度に何冊か購入することにしており、これもその一冊。
    江戸川乱歩作品は小学生の頃の私の本読みの礎を創った。宮崎駿監督がこの本に魅せられ「カリオストロの城」を作ったとは素敵。
    コンテ絵もあり、贅沢。

  • ミステリーには興味があり、面白そうだなぁーと思い読んでみた。
    昔の言葉とかも出てくるからか、物凄く面白い!!と言うほどではなかった。
    江戸川乱歩だから絶対面白いと期待もしていたから少し残念。
    時間が経ってからまた読んでみたいと思う。


  • 家族からのお薦めで初めて江戸川乱歩を手に取りましたが、すごく面白かったです!夢中で読みました。しかもカラー口絵は宮崎駿…!ジブリ大好きなので嬉しいです。

  • 連載ものなので章ごとに引きが強く、続きを煽りまくっていてちょっと面白い。お話はやはり時代がかっており、主人公も高等遊民のおぼっちゃまということもあり、どうしてもツッコミどころがあるのですが、乱歩独特の語り口と怪しく魅力的な世界観にどんどんと引き込まれます。
    宮崎駿の口絵ページは読了後に読むほうがわかりやすくておすすめ。翻案の顛末についての解説があったりして読み応えがありました。ここから『カリオストロの城』の創作に繋がっているなんて感激。

  • プライムリーデイングで。翻案本らしいが 乱歩好みらしいお話。最後謎解きがうまくさばかれるところはさすが。ただそれでも解明されない謎もある。迷宮の部分はこういうのが好きな人たちにはたまらないだろうと思いました。

  • 幽霊塔
    著作者:江戸川乱歩
    発行者:岩波書店
    タイムライン
    http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698

  • 面白かった!読んでる間は、モヤモヤしながら先へ先へと逸る気持ちで読んでいたけど、読後はスッキリ。
    時代や、幽霊塔というおどろおどろしい建物が舞台だし、作り出された設定やら背景やら、何か起こる感満載。
    登場人物も怪しい人だらけ。

    表紙や口絵が宮崎駿さんで手に取りやすかったし、江戸川乱歩はやっぱり面白い。

  • 江戸川乱歩の「幽霊塔 」の原作は、アリス•マリエス•ウィリアムソンの小説「灰色の女」Woman in grey。
    それを黒岩涙香が翻訳し、それに感銘を受けた江戸川乱歩が1937年にリライトしたもの。

    舞台は時計塔のある古い館。
    因縁深き人物たちが迷路の奥に隠された宝を求めて繰り広げられる人間模様。
    少年期に本作にハマった宮崎駿は、本作へのオマージュとして「カリオストロの城」を作ったという。

    最初、子供向けにリライトされた本を読み、少年期の宮崎駿と同様、途轍もない面白さにハマった。
    しかし、犯罪の動機がぼかされていて、モヤモヤした。
    それが、本来の乱歩の作品を読んでスッキリした。
    確かに、子供向けには説明しにくい動機だが、それでも動機をぼかしたら、いかに子供でもフラストレーションを溜める。

    ストーリーテリングの不得意な乱歩も、ストーリーの骨格がはっきりしている時は、本領を発揮する。

  • 少し古めの言葉や言い回しで少々読みづらさがあったが、それを上回る面白さですぐに読了してしまった。
    挿絵は改めて本文読了後に読むと、すんなりと内容が入ってきた。
    この内容から時計塔の外観を想像し、カリオストロの城まで膨らませてしまう宮崎駿氏の想像力がすごいと感じた。

  • 江戸川乱歩がリライトしたというお話。乱歩本人も前書きで語っているが、推理ものではなく、ちょっとした冒険モノみたいな感じだった。ヒロインの秋子の正体などの秘密もほぼほぼ予想通りだったものの、それに至るまでの過程が予想外すぎて面白かった。真犯人以外のほとんどの人たちがハッピーエンドを迎えるのも個人的には良かった。秋子さんは結局ぎん子に名を戻したんだろうか。そこの描写があやふやだったのでちょっと気になった。

  • 面白かった〜!
    夜に読まなくて良かったかも

    途中、作者のことがすっかり頭から抜け落ちてて、
    「文体が少年探偵団みたい、スリリングで楽しい!」
    と思ったところで
    「アッ、そういえば江戸川乱歩だった!」
    となった

  • はじめに宮崎駿さんによる幽霊塔の構造の解説(想像)とアニメーションにした場合の絵コンテが載っている。
    キャラ設定も少し描かれているので、場面を想像しやすいし、入り込んで読むことができた。

    ジブリで想像しながら読んでいたので、パーティーの時のご飯はきっと美味しそうに描かれるんだろうな、時計塔の内部も細かく描かれるんだろうなと考えるのがとても楽しかった。

  • 乱歩作品の「お約束」がこれでもか! と詰め込まれている作品だった。
    主人公が、上流階級の男なせいか、所々「女性蔑視」「品行階級蔑視」が透けて見えて、なんともいえない昔らしさを感じた。

  • ・主人公北川光雄は育ちのいい青年、正義感もあって、ザ・お坊ちゃん
    ・野末秋子は北川目線では美しく素晴らしく書かれているが、あまりにそうでありすぎて読者目線では怪しすぎる。
    また、本人も自分に秘密かあるという→実際には清廉な人だったというのが裏の裏って感じで面白い
    ・200ページほど進んだところで秋子がぎん子であると明らかになるが、それは何度も手首を隠すところで既に分かっていた。
    ・その後黒川との会話でぎん子の罪自体が冤罪であること、叔父を殺そうとしたのも冤罪ということが分かる。
    この時点では真犯人も証拠も分からないまま読むが、「江戸川乱歩の面白さが出てきた!」とワクワクしながら読んだ。
    ・最後に真犯人が分かり、栄子の懺悔を聞き、といった感じで次々とまとまっていくのが気持ちよく終わりに向かっていって、すっきりと読み終われた。読後感良し。

  • 乱歩の著作で1番好き!!!!!!!
    この本は中学生の時に図書館で見つけて、駿監督の絵も相まって、塔のイメージが膨らみ、とても気に入っています。

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著者プロフィール

1894(明治27)—1965(昭和40)。三重県名張町出身。本名は平井太郎。
大正から昭和にかけて活躍。主に推理小説を得意とし、日本の探偵小説界に多大な影響を与えた。
あの有名な怪人二十面相や明智小五郎も乱歩が生みだしたキャラクターである。
主な小説に『陰獣』『押絵と旅する男』、評論に『幻影城』などがある。

「2023年 『江戸川乱歩 大活字本シリーズ 全巻セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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