幽霊塔

著者 :
  • 岩波書店
3.79
  • (39)
  • (75)
  • (57)
  • (8)
  • (1)
本棚登録 : 1014
感想 : 89
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000254199

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 『ジブリの大博覧会』に行った時にみつけた本。
    江戸川乱歩は、小学生の時に少年探偵シリーズにハマり読んでいたので
    「わあ懐かしい!!」となりました。
    少年探偵シリーズでは『時計塔の秘密』という題名だったようなのですが、全然違和感なかったなあ(笑)
    でも『時計塔の秘密』は少年向けにリライトされたものだったらしく、
    今回読んで、「こんなに長かったっけ?!」となりました。
    読めてよかったです!!
    そして、基話は外国の方が書かれたものだと、はじめて知りました!!(驚)・・・何せ小学生の時に読んだので・・・(笑)
    『灰色の女』、黒岩涙香の本もぜひ読んでみたい!!
    あと、やはり、宮崎駿監督の妄想本(構想本)は面白いっ!!

    【覚書】
    時計塔や迷路などを描き下ろされた解説漫画が、カラー口絵として16ページに渡り掲載。
    作中の時計塔を自身の“妄想”として図解。現実的な解釈では時計塔と建物は一体化しているが、監督の考えとしては別棟となっている。
    宮崎監督は60年前、およそ14歳頃に乱歩本に出会い「子供の時に乱歩本で種をまかれた。妄想はふくらんで画工になってからカリオストロの城をつくったんだ」と語っている。
    アリス・マリエル・ウィリアムソン(Mrs.Alice Muriel Williamson)の小説『灰色の女』を基にした黒岩涙香の翻案長編小説。
    黒岩涙香の翻案小説『幽霊塔』を江戸川乱歩がリライトした長編小説。

  • 2017.12.25 図書館

  • 現在の感覚で読むと、トリックよりも世界観に引き込まれる。一度くらい、そんな世界に身を置いてみたい。

  • 今の時代に読むとちょっと無理を感じる

  • この小説大円団で終わってよかったわ。
    閨秀作家って女性作家という意味らしいけど、あの当時珍しかったのかしら。

  • 冒頭漫画おもしろい。不気味な雰囲気や味のあるキャラが立ってる。監禁される辺りで中弛み。幽霊塔のなかがもっと奥深かったら面白かったかも。

  • 話の原作は別にしろ、江戸川乱歩の世界観が表れていた。
    "世にも不思議な"感が溢れ、冷静に見たら怖くもないのに、読んでいる時も読後もずっと影のように纏わり付いてくる。独特な語り口、読者に語りかけてくる事で、もはや読者ではなく当事者のような錯覚を起こす。だからページがどんどん進み一気に読んでしまう。
    物語の始めから、知らず知らずに江戸川乱歩の世界に連れて行かれ、気付いたら最後まで読んでいる。
    このカラクリに、知っていても何度でもハマってしまうのが江戸川乱歩の凄いところだと勝手に思っている。

    上流階級、女、口封じの子供…
    語り部が上流階級の男だからか、下に見てる感も感じられたけど、面白かった。

  • 江戸川乱歩、昭和12~13年(1937~38年)発表の小説。黒岩涙香の翻訳作品を元にしたもの。宮崎駿によるカラー口絵のついた2015年岩波版を今回読みました。

    大正の始め頃、長崎県の片田舎、幕末に建てられた時計塔のある洋館を舞台にした物語り。隠し部屋にあるという財宝、幕末に屋敷内で行方不明となった屋敷の主の大富豪、殺害された前の持ち主の老婆、獄死したという老婆殺人犯の若い娘・・・。その娘を裁いた退職判事が幽霊塔と呼ばれるこの屋敷を購入、甥の青年(語り手)が屋敷を見分に訪れる所から物語りは始まります。

    謎の美女(正体は容易に推測可能ですが)と性格の悪い許嫁の幼馴染みに振り回される青年の奮闘を描いたミステリアスな冒険譚。リアリティの全くない美男美女のお伽噺なんですが、面白いです。

  • ジブリ美術館で展示を見て気になってはいたものの、手に取る機会がなく過ぎていたある日、図書館で見つけて小躍りした。
    冒頭には宮崎駿監督の書いたイラスト(漫画?)付きでホッコリ。

    江戸川乱歩の幽霊塔は初めて読んだのだが、うーん、冒頭から女性軽視感が(時代的に仕方ないのだけど)イライラする感じだった。
    最後まで顔の良い事が全てって感じなのも苦笑いしてしまう。
    主人公に惹かれる要因もあったのか…命救われて顔が良いからいいのかな?って感じ。

  • 出張が多い時期に飛行機の中で読了。
    ミステリーとしては面白かったけれど、結局美人は得するというか、女性の価値は見た目!という感覚がすごくて違和感。

全89件中 41 - 50件を表示

著者プロフィール

1894(明治27)—1965(昭和40)。三重県名張町出身。本名は平井太郎。
大正から昭和にかけて活躍。主に推理小説を得意とし、日本の探偵小説界に多大な影響を与えた。
あの有名な怪人二十面相や明智小五郎も乱歩が生みだしたキャラクターである。
主な小説に『陰獣』『押絵と旅する男』、評論に『幻影城』などがある。

「2023年 『江戸川乱歩 大活字本シリーズ 全巻セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

江戸川乱歩の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
エラ・フランシス...
恩田 陸
又吉 直樹
三浦 しをん
ピエール ルメー...
ホルヘ・ルイス ...
森見 登美彦
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×