幽霊塔

著者 :
制作 : 宮崎 駿 
  • 岩波書店
3.79
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本棚登録 : 591
レビュー : 55
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000254199

感想・レビュー・書評

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  • ★★★★☆ こういうの「ジュブナイル」って言うの? きっちりした謎の論理的な解明よりは雰囲気を楽しむものなのかもしれない。自分の知らなかった昔の時代を垣間見れる。豚肥え夫人という表現とかどういうメンタリティだったの、当時? 長崎-東京間が汽車で20時間とは! いろんな場面で相手と口約束しちゃって大丈夫?って思うけれど、信じるしかない時代だったのか? 愛していても罪を犯した人間とは結婚できないって、殺人の嫌疑とか牢破りとか、今よりも罪が重く感じられていたのか? 家名に傷を付けてはならない、みたいなことなのかな。探偵(実際は警察官)をボコボコにしたら、この時点で 捕まるほどの犯罪なんじゃないの? 北川が短剣で刺された謎がよく分からなかったな、方法や理由など。「もし結婚するとしたらわたしと~」は峰守ひろかず『こぐちさんと~2』とリンク。

  • 宮崎駿さんの絵が美しくて手にしたが夢中で読んでしまった

  • 現在の感覚で読むと、トリックよりも世界観に引き込まれる。一度くらい、そんな世界に身を置いてみたい。

  • この小説大円団で終わってよかったわ。
    閨秀作家って女性作家という意味らしいけど、あの当時珍しかったのかしら。

  • 冒頭漫画おもしろい。不気味な雰囲気や味のあるキャラが立ってる。監禁される辺りで中弛み。幽霊塔のなかがもっと奥深かったら面白かったかも。

  • 話の原作は別にしろ、江戸川乱歩の世界観が表れていた。
    "世にも不思議な"感が溢れ、冷静に見たら怖くもないのに、読んでいる時も読後もずっと影のように纏わり付いてくる。独特な語り口、読者に語りかけてくる事で、もはや読者ではなく当事者のような錯覚を起こす。だからページがどんどん進み一気に読んでしまう。
    物語の始めから、知らず知らずに江戸川乱歩の世界に連れて行かれ、気付いたら最後まで読んでいる。
    このカラクリに、知っていても何度でもハマってしまうのが江戸川乱歩の凄いところだと勝手に思っている。

    上流階級、女、口封じの子供…
    語り部が上流階級の男だからか、下に見てる感も感じられたけど、面白かった。

  • 江戸川乱歩、昭和12~13年(1937~38年)発表の小説。黒岩涙香の翻訳作品を元にしたもの。宮崎駿によるカラー口絵のついた2015年岩波版を今回読みました。

    大正の始め頃、長崎県の片田舎、幕末に建てられた時計塔のある洋館を舞台にした物語り。隠し部屋にあるという財宝、幕末に屋敷内で行方不明となった屋敷の主の大富豪、殺害された前の持ち主の老婆、獄死したという老婆殺人犯の若い娘・・・。その娘を裁いた退職判事が幽霊塔と呼ばれるこの屋敷を購入、甥の青年(語り手)が屋敷を見分に訪れる所から物語りは始まります。

    謎の美女(正体は容易に推測可能ですが)と性格の悪い許嫁の幼馴染みに振り回される青年の奮闘を描いたミステリアスな冒険譚。リアリティの全くない美男美女のお伽噺なんですが、面白いです。

  • 出張が多い時期に飛行機の中で読了。
    ミステリーとしては面白かったけれど、結局美人は得するというか、女性の価値は見た目!という感覚がすごくて違和感。

  • 色褪せぬ面白さ。撒かれた謎が、終盤一気に解決していく。

    あと、宮崎駿の口絵もステキ。コンテとか宮崎アニメそのまま。というか、本人か。

  • 久々の江戸川乱歩。
    いかにもなこの雰囲気と読者への語り。
    とても懐かしく面白く読んだ。

    カラー口絵の宮崎駿絵コンテは、かなり嬉しい。
    この想像創造力。見事。
    しかし、もし映画になったとしたら、良くも悪くも、この雰囲気は全く違う物に変わってしまうのだろうなと思わせた。
    ある意味、流石は巨匠。

  • 「幽麗塔」にはまった時に読んで以来。涙香版の方が好きだった気がするのですが、やはりこっちはわくわく感が半端ないです。
    もう、映画化しちゃえばいいのに。(幽麗塔でも可!)

  • 西洋屋敷、時計塔、絶世の美女、左手の手袋、地下迷路、しかけのある本棚、毒薬、人間改造……いやあ、楽しめました。

  • 江戸川乱歩 宮崎駿が好きなら読んで満足すると思う
    というか自分がそうだったので。江戸川乱歩は、少年探偵団を小、中学生の時に読んだ時に面白いという記憶がありそれ以来読んでなかったけど、改めて読むと面白いなとおもいました。

  •  江戸川乱歩二冊目読了。短編集で読んだ「芋虫」や「人間椅子」のようなエログロではなく、ロマンスとミステリの融合。どちらがメインなのかは判断しかねる。
     ミステリアスな女性、野末秋子の正体が徐々に明らかになるドキドキ感とその正体の意外性が見事。原案が幾度も焼き直されてきたようで、本書もその一つのバージョンと言える。最後は大団円でめでたしめでたし。

  • 言わずと知れた江戸川乱歩の名作怪奇ロマン小説。宮崎駿監督が自ら描き下ろした口絵と漫画も楽しめちゃいます。
    物語の舞台は大正初期。主人公・北川光雄は、長崎の片田舎にある通称“幽霊塔”と呼ばれる時計塔で、絶世の美女・野末秋子に出会う。惨殺された老婆が幽霊となって徘徊すると噂される塔で彼女は何をしていたのか。秘密を抱えた秋子に光雄は惹かれていくが…。
    乱歩作品らしく、おびただしい数のクモを飼う男や、“救い主”と呼ばれる不思議な医学博士、猿を連れ歩く太った女などなど、怪人物が暗躍しまくります。時計塔に秘められた謎や、登場人物たちの因縁は、現代では荒唐無稽な設定かもしれませんが、やはり面白い!ただ、主人公はちょっと、いやだいぶバカだなぁと。バカすぎてちょっとイラッときます(笑)大正時代の一本気な好青年ってのはこういう感じなのですかねぇ。
    あと、ストーリーとは関係なく、巨匠・宮崎駿の描く、口絵と称する映画企画書が見事すぎます。映画化しちゃってほしいです。マジで。

  • 面白かったー。ツッコミどころいっぱいだけど、文章に合ってるからいいかー。
    宮崎監督の口絵もテンション高い!

  • 先に図書館で読んでから購入要否を決めようとしていたが、迷いに迷ったすえに丸の内丸善にて(サイボーグ009の文庫版と一緒に)購入。
    後半は描写がどぎつくなります。

  • 初読みではないものの江戸川乱歩作品初登録。
    完全なる乱歩創作作品ではなかったのですね。
    子供の頃にたくさん読んだ少年探偵団シリーズのわくわく感を求めてしまっていたので少し期待はずれかな。
    しかし、単なるミステリーとして読めば言葉遣いなどは多少古臭いところはあるが充分楽しめる作品。

  • 江戸川乱歩の小説、はじめて読みました。次から次へと美しい!気持ち悪!次どうなる!という感じ素晴らしい。宮崎駿さんの口絵もとてもいいですね。想像を膨らませる作業を一緒にしてるみたいで楽しいです。

  • 宮崎駿のカラー口絵が素晴らしい!

    漫画版の幽霊塔より恐ろしくなく、男気溢れる光雄くんが作品全体に爽やかな印象を与えている。

  • 江戸川乱歩 1937年

    宮崎駿のイメージイラストに魅かれて購入
    初の江戸川乱歩!…といっても黒岩涙香が先に描いてたものをリライトしたものらしいけれど

    冒頭に載っている宮崎駿のページは凄く気になるけれど後回し だって本編の雰囲気を結構細かく描いてあるっぽいんだもの

    内容や事件の真相・トリックは少し子供向けと言ったところはあるけれど、そういうのが好きだった自分は十分引き込まれたし楽しめた
    特に冒頭のヒロイン秋子と出会い、そして不可解な事件が始まろうとしているあたりのミステリアスな空気は大人が読んでも十分楽しめると思う

    ただ困った事に読みながら脳内イメージがどうしてもジブリ絵になってしまうw 宮崎氏のイメージイラストのせいと思われる。

    全て読んだ後宮崎駿ページを読んだけれど、肝心なオチは伏せてあるもの、やっぱりネタバレ的なところもあり、後回しにして良かったなと思う。巻末に載せて欲しかったな…

    ただ一体どういう流れで江戸川乱歩が幽霊塔を描くに至ったか、誰が最初に描いたのか、そして宮崎駿がどう影響を受けたのか分かって面白かった

著者プロフィール

江戸川乱歩(えどがわ らんぽ)
1894年10月21日 - 1965年7月28日
日本を代表する小説家・推理作家。三重県生まれ。ペンネームの江戸川乱歩は、小説家エドガー・アラン・ポーに由来。早稲田大学で経済学を学びながらポーやドイルを読む。様々な職業を経験した後、大正12年、雑誌「新青年」に「二銭銅貨」でデビュー。昭和22年、探偵作家クラブ結成、初代会長に就任。昭和29年、乱歩賞を制定。昭和32年から雑誌「宝石」の編集に携わる。昭和38年、日本推理作家協会が認可され理事長に就任した。代表作に『D坂の殺人事件』、『陰獣』、『孤島の鬼』、『怪人二十面相』、『幻影城』、『探偵小説四十年』など。少年探偵団シリーズは絶大な人気を博した。

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