幼児期と歴史 経験の破壊と歴史の起源

  • 岩波書店 (2007年1月26日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (280ページ) / ISBN・EAN: 9784000254571

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  • 自分たちのことを「異端派」と称していたクラブの会員たちを前にしておこなった、ただ一度限りの公の講演で、ウィトゲンシュタインは彼なりに〈言語活動の経験〉を再提案してみせている。
    「さて、世界の存在にたいして驚く経験を描写するのに、世界を奇跡として見る経験というように言うことにしましょう。いまわたしが言おうとこころみたのは、世界の存在の奇跡にたいする言語における正しい表現は、言語のなかにはなんらの命題もないにもかかわらず、言語活動そのものの存在である、ということだったのです」。
    このウィトゲンシュタインの実験を続行してみよう。そして、こう質問してみよう。
    「もし世界の存在の驚異にたいする最も適切な表現が言語活動の存在であるのならば、それでは言語活動の存在にたいする正しい表現はなんであるのか」と。
    この質問にたいする唯一の可能な答えは、エートス、すなわち倫理的な生であるかぎりでの、人間の生というものである。この空虚で前提をもちえない共同体の高みにあるようなポリスとオイキアを探し求めること――これが到来する人類のインファンティア的任務である。

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著者プロフィール

1942年生まれ。哲学者。マチェラータ大学、ヴェローナ大学、ヴェネツィア建築大学、ズヴィッツェラ・イタリアーナ大学メンドリジオ建築アカデミーなどで教鞭をとる。主な著書に、『ホモ・サケル』『オプス・デイ』『目的のない手段』(いずれも以文社)、『例外状態』(未來社)、『スタシス』『王国と栄光』(共に青土社)、『アウシュヴィッツの残りのもの』(月曜社)、『いと高き貧しさ』『身体の使用』(共にみすず書房)など、著書多数。

「2025年 『言語活動の秘蹟 宣誓の考古学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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