ワークライフシナジー: 生活と仕事の〈相互作用〉が変える企業社会

著者 :
  • 岩波書店
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000257640

作品紹介・あらすじ

日本でワークライフバランス(仕事と生活のバランス)の実現は難しいといわれている。だがいまその制度を導入することで生産性を高めることができた企業が確実に増えている。なぜ成功している企業では実現できたのか、なぜ他の企業では導入が困難なのか。広範な調査とデータによって、そのシナジー(相互作用)を明らかにする。

感想・レビュー・書評

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  • ワークライフバランス、特に長時間残業削減の難しさがしっかり書かれており好感が持てる。
    どんなに効率良く仕事をしても、空けた時間を仕事で埋められてしまう(または自ら埋めてしまう)ため、効率良く仕事をしても残業削減につながらない、といった指摘は的を得ている。その対応策として「足るを知る」意識を持つことの重要性には大変共感した。

  • 根拠やデータ、引用が多用されており、確かに説得力はあるかもしれないが、詰め込み過ぎ感は否めない。内容の重複も多く、ストーリー性にかける。
    読み物と言うよりは教科書的なカンジ。

    タイトルが良かっただけに、少し残念。

  • No.668

  • ワークライフバランスとは、なぜワークライフバランスが必要なのか、とてもよく解説されている。導入している企業例も多く、説得力がある。成長社会から成熟社会となった今、労働時間を短縮し、家庭の時間を長くすることは、心の安定と少子化対策に、とても効果があると思う。しかし、バブル時代から長時間労働が常、家庭に居場所のないオジサンたちは長く働きたいわけで、その人たちに「短時間で効率を上げる働き方がよいです。こんなに事例はあります」は、通じないだろう。やはり法的に労働時間を制限するのが国が少子化対策につながり、制限した分、あらたな雇用にもつながるわけだから、そこに期待をしたい。

  • 企業の終身雇用が崩れ、仕事にも家庭にも自分の人生にも責任を果たさなければならない時代。だから、仕事を効率よく終えて、空いた時間をスキルアップに使えば、自分も会社もハッピー論。

    だが、個人に能力開発を任せるのはいいが、じゃあ企業の責任は?と思った。社員研修等、十分に選択肢を与えた上でのことならいいが、そうでなく単に個人任せにしたら、優秀な人材は流出してしまうよ。

  • バランスではなくシナジーです。
    私が実現したいのはまさにここに書かれているような世界。
    いっそのこと起業して自分の周囲だけでもこんな仕事空間にしたい。

    こうすると良いんだろうなということは皆が理解しているけれど
    実践に持っていくのはなかなか難しい。
    時間は経てども働き方は昭和のままだから。
    人々の意識改革が何よりも必要。

  • ワークライフバランスというと、仕事・家庭のバランスと捉えられがち。ワークライフシナジー(相互作用、相乗効果)が正しい。仕事・自分(健康、将来の自己啓発)・人間関係(家族、友人)・社会貢献の4つの領域で考えて自分の生活がバランスが取れているかを考える。
    もっとも重要なことは「足るを知る」こと。

  • 根拠やデータがしっかりしているので、内容に納得ができる。
    効率的な働き方が社会を変えていくと思う。

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著者プロフィール

日本女子大学名誉教授。専門は労働経済学、女性キャリア研究。日本ペンクラブ女性作家委員会委員。東京都女性活躍推進会議専門委員。南イリノイ大学経済学部博士課程修了。Ph. D(経済学)。コロンビア大学社会科学センター研究員。シカゴ大学ヒューレット・フェロー、ミシガン大学ディアボーン校助教授、亜細亜大学助教授・教授を経て日本女子大学人間社会学部現代社会学科教授。
主な著書は『ワークライフバランス社会へ』(岩波書店、2006)『ワークライフシナジー』(岩波書店、2008)『ワーキングプアの本質』(岩波書店、2010)『妻が再就職するとき―セカンドチャンス社会へ』(NTT 出版、2012)『女性はなぜ活躍できないのか』(東洋経済新報社、2015)『なぜ女性は仕事を辞めるのか』共編著(青弓社、2015) 『21 世紀の女性と仕事(放送大学叢書)』(左右社、2018)『なぜ女性管理職は少ないのか―女性の昇進を妨げる要因を考える』共編著(青弓社、2019)等多数。

「2023年 『「助けて」と言える社会へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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