トトロの住む家 増補改訂版

著者 :
  • 岩波書店
3.67
  • (7)
  • (18)
  • (16)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 139
レビュー : 23
  • Amazon.co.jp ・本 (96ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000257978

作品紹介・あらすじ

トトロが喜んで住みそうな懐かしい家。昭和三十年代の面影を残す家と風景へ。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 宮崎駿監督が訪ねた6軒の「懐かしい家」が写真とイラスト付きで紹介されている。
    とても素敵な本。
    文章とイラストからその家で時を過ごす幸せが伝わってくる。

    今まで私の頭の中にあった良い家のイメージは、もしかしたらちょっと幼稚だったかもしれないなと思った。
    いや、そもそも良い家のイメージって幼少期に住んでいた家や、何かでみた憧れの家から作られるものなのかもしれない。
    私の場合はあらゆる媒体で見た憧れの家をくっつけ、美化し、妄想で育てた結果、自分でも何が何だか分からないことになっている。
    憧れの家を現実に落とし込むのはほぼ不可能だろうと諦めモードだ。

    では私にとっての「懐かしい家」ってなんだろう?
    実際に住んだことがなくても、懐かしいと感じる家ってある。
    実際に暮らしたことがなくても、懐かしいと感じる町はある。

    錯覚だと言われたらそれまでだからなかなか口にし難いけど、懐かしいと感じる時のあの感覚は他にはないくらい甘美だと思う。
    今の家もどこかに越したら、ことあるごとに懐かしく思い出すだろうか。
    それはもしかしたら憧れの家よりも私を満たしてくれるのかもしれない。

    この本の中で語られている良い家の定義には共感できるところも、私はちょっと違うかなと思うところもあった。
    ただ、私の中の良い家の定義は想像していたよりずっと曖昧だということに気付いてしまった。
    昔思い描いていた理想の住まいは私の中で輝きを失ってしまっていたかもしれない。
    いつの間にか日々の便利や快適ばかりを求めていたような気がする。

    家について、改めて考えたい。

  • 掲載されている家々には、住んだことのない“家”であっても、懐かしさばかりが感じとられる。家がその雰囲気を出しているのもあるかもしれないが、自身たちが経験してきた“家の記憶”のようなものが、懐かしさと同調しているのか。
    かくも心地好い時間を、読める。

  • 挿絵目的で借りて読んだ。
    昔ながらの家というのは確かに素敵だけど、暮らすには不自由で、その不自由さを自分が請け負うなら良いのだけど…家族に迷惑被る状態が、本当に良い家なんだろうか。

  • まだ田舎に来る前に買った本。

    p.46からのOさん宅のイメージがいつも頭の中にあります。
    植物の置かれた日当たりのいい広縁。
    こんな贅沢な作りの家は 今はもうないでしょうね。

    最近見つけた和風の売家が ほんとうにトトロが住んでそうなロケーションだったので、この本を探して読み返してみたのです。

    宮崎駿さんのイラストも見事です。
    決してベストな季節だけでない、葉が散った冬の庭の写真もあって、見事なエゴノキの茶色い枝ぶりが 家を包み込むように伸びている写真。

    古い家は、植物や そこにやってくる生き物たちとともにあるのだなあと実感します。

    ソファと書物で埋め尽くされている応接間は、先のミニマリストさんの生活とは正反対だけれど、これはこれで落ち着くんだよなあ、不思議と。

    私はこういう家に住みたいんだと 改めて思いました。
    トトロと一緒に。

  •  宮崎駿さんが、東京近郊、阿佐ヶ谷から吉祥寺近辺のトトロが住みそうな面影の家を訪ね、それを紹介する本。

    ここに出てくる家は、みなどこか懐かしく感じます。平成の世になってたてられた、どこか同じ作りの箱のような家ではなく、古くても丁寧に作られている建物。
     また、庭も一見手が掛けられていないように見えても、大事にされている。また長い時間を掛けて、緑の生い茂る空間が出来上がっている、まさにとなりのトトロに出てくるような家ばかりでした。

     現代的で機能的な家に住むより大変なところも多いのですが、紹介されている7軒の家はとても素敵でした。

     増補版で、ここに紹介された家の1軒が公園に生まれ変わっていることが書かれています。
     家の持ち主だけでなく、地元の自治会や町内会、それから、家があった杉並区がこの素晴らしい風景を守っていきたいと考え、行動した点が素晴らしいなと感じました。
     時代を超えて、素晴らしいと感じるもの、心地よいと感じるものを残すというのは素敵です。是非、この本で紹介された公園に行ってみたいです。

  • もう壊して立て直してしまった実家を思い出した。鶏を飼っていて、物置小屋のある昔の平屋。庭に父お手製のブランコがあったり。井戸もあったな。今もう一度暮らしてみたい。

  • 著者や登場する家の住人たちの家へのこだわりの深さに驚きました。あと、都内にこんなに自然豊かな家があることにもびっくりです。
    ただ、自分自身は維持管理のことを考えると「箱家」で十分と思ってしまいました。

  • 読むべきタイミングで読むべき本を読んだ。

  • こういう家に私も住みたい。

    レンガ造りとかの洋風の家も憧れるけど、木の家はいいなあ。何よりも縁側!これがほしい!
    あとこう整いすぎてないお庭も素敵。
    散歩してたら、あ、実がなってる、くらいのお庭がいいなあ。

  • 宮崎駿監督のお宅探訪本。

    古き善き時代の懐かしい、自然と調和した家のスケッチとインタビュー。

    平成生まれの私でも懐かしさを感じるのは何故だろう。
    “Aさんの庭”は是非行きたい。

全23件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

アニメーション映画監督。1941年、東京都生まれ。作品に「風の谷のナウシカ」「天空の城ラピュタ」「となりのトトロ」「魔女の宅急便」「紅の豚」「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」「崖の上のポニョ」など。

「2013年 『風立ちぬ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

宮崎駿の作品

ツイートする