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- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000258180
感想・レビュー・書評
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自分の専攻外の初学者向け(学部ぐらい)の本を読むのが面白い。上巻は、ホッブス、ロック、ヒューム、ルソー。
議論の進め方が非常に丁寧というか、誠実で感心した。自然科学のようにデータによる客観性で裏付けられる学問ではないので、特に大切なことなのだろう。
自然状態=戦争状態であり、それよりは絶対王政の方がましと説くホッブスの著作はチャールズ1世の処刑と王政復古の間の内乱期に執筆されており、またホイッグ党よりのロックは王政に対する抵抗権を擁護する目的があるというように、各著作者の問題設定が背景とともに解説されるので分かりやすいとともに、さらに「公正としての正義」「正義論」の著者としてのロールズを視線を介した重層的な読みになっている。
ちなみに、あんまり意識したことはなかったけど、日本だと政治哲学史の系譜はどうなっているのだろうか。丸山真男とか読めばいいのか。詳細をみるコメント0件をすべて表示