ロールズ 政治哲学史講義 I

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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000258180

感想・レビュー・書評

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  • 自分の専攻外の初学者向け(学部ぐらい)の本を読むのが面白い。上巻は、ホッブス、ロック、ヒューム、ルソー。
    議論の進め方が非常に丁寧というか、誠実で感心した。自然科学のようにデータによる客観性で裏付けられる学問ではないので、特に大切なことなのだろう。

    自然状態=戦争状態であり、それよりは絶対王政の方がましと説くホッブスの著作はチャールズ1世の処刑と王政復古の間の内乱期に執筆されており、またホイッグ党よりのロックは王政に対する抵抗権を擁護する目的があるというように、各著作者の問題設定が背景とともに解説されるので分かりやすいとともに、さらに「公正としての正義」「正義論」の著者としてのロールズを視線を介した重層的な読みになっている。

    ちなみに、あんまり意識したことはなかったけど、日本だと政治哲学史の系譜はどうなっているのだろうか。丸山真男とか読めばいいのか。

著者プロフィール

ジョン・ロールズ (John Rawls)
1921-2002年。アメリカの倫理学者。元ハーヴァード大学教授。1950年プリンストン大学にて「倫理の知の諸根拠に関する研究」で博士号取得。コーネル大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)を経て、1962年ハーヴァード大学哲学部教授に就任、哲学科主任を経て、1991年より名誉教授。ほかの著書に『正義論』(改訂版、川本隆史・福間聡・神島裕子訳、紀伊國屋書店、2010年)、『万民の法』(中山竜一訳、岩波書店、2006年)、『公正としての正義 再説』(エリン・ケリー編、田中成明ほか訳、岩波現代文庫、2020年)、『ロールズ政治哲学史講義』(Ⅰ・Ⅱ、サミュエル・フリーマン編、齋藤純一ほか訳、2020年)などがある。

「2022年 『政治的リベラリズム 増補版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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