神をも騙す――中世・ルネサンスの笑いと嘲笑文学

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レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000258227

作品紹介・あらすじ

もっとも神聖なものを笑い、真実それ自体を笑わせる。中世末期からルネサンスへ、言語の壁を越えて根を張った、「笑い」の連鎖をたどる。ラブレー、ヴィヨン、ボッカッチョ、そして民衆本『トリスタン』と『ティル・オイレンシュピーゲル』-嘲笑・哄笑・艶笑は伝染する。そして、下ネタとくすぐりの波に乗れるのは、自己を笑える者のみなのだ。軽快な足取りで、まがまがしくも生気にあふれた物語の海を渡る。底のない笑いの渦に命がけで身を躍らせるメンタリティ。その裏側には、みずみずしい個我の意識が貼りついていた。規格外の「近代」を、笑いの古層から掘り起こす。

感想・レビュー・書評

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  • 言語ゲームを主題にした文学を扱った本。
    トリスタンとイゾルデ(色んな伝本の比較)
    カランドリーノ説話
    フランソワ ヴィヨンが書いた二通の恩赦嘆願状
    ティル オイレンシュピーゲル(色んな伝本の比較)

    中世では、書類を正当性を音声で担保する。音声にて署名する、という観念が普通だという話が興味深かかった

  •  「憂鬱質」を「笑い」によって治療することが、ルネサンス時代にあったということが興味深い。
     いつの時代にも、若者にはメランコリーがつきまとい、人々は言語によってそれを表現してきたことが分かる。
     神聖なものをかえって笑いにしてしまう試みは今の私たちにも面白く、前向きに生きる希望になる。
    (外国語学部/匿名希望)

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著者プロフィール

1947年、東京生まれ。東京大学名誉教授。放送大学教養学部教授。1990年『本の都市リヨン』(晶文社)で大佛次郎賞受賞。ラブレー、モンテーニュからゾラ、バルザック、都市論まで、幅広くフランスの文学と文化を扱っている。著書『読書の首都パリ』(みすず書房、1998)『パリ歴史探偵術』(講談社現代新書、2002)『本を読むデモクラシー 〈読者大衆〉の出現』(刀水書房、2008)『カラー版 書物史への扉』(岩波書店、2016)ほか。ラブレー『ガルガンチュアとパンタグリュエル』(全5巻、ちくま文庫)の訳業により、2013年度の読売文学賞(研究・翻訳部門)を受賞。訳書 グルニエ『ユリシーズの涙』(2000)『写真の秘密』(2011)『パリはわが町』(2016、以上みすず書房)『モンテーニュ エセー抄』(みすず書房、2003)モンテーニュ『エセー』(全7巻、白水社)ほか多数。

「2017年 『モンテーニュ エセー抄 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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