考える足――「脳の時代」の精神分析

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  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000258630

作品紹介・あらすじ

「脳科学ブーム」と騒がれ、あらゆる精神疾患が脳に還元されるこの時代、いかに精神分析は人間の身体を捉え、患者の人生と向き合うか。言語と主体の関わりを見つめ直し、「心的次元」における新たな身体観を呈示する、現代の精神分析入門。

感想・レビュー・書評

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  • "私は足で考えます。足だけが何か堅いものに出会うのです"(J.ラカン)

    肥大化する脳、サルからヒトへの推移を示すダーウィニズム的進化論に対し、両手の解放に犬歯の衰退した短い顔そして直立で立って歩くことの重要性を説いたフランスの人類学者A.ルロワ.グーラン(『身ぶりと言葉』)。
    近年の脳科学主義的な思想や運動の熱気に注意を払いながら、同様に認知のレベルでは未だ若き旗手である精神分析に関する現代的要請を並走、交差させ(それはとても難しいとされてきた)、人間であることとは何か、であるが故に生じる不可逆的課題を我々はいかに為していくのかということを究極的には志向する。
    視る、聴く、触れる、それらを総動員した言語による創造。思想大家に限らずあらゆる人の子たちが格闘を重ねての現在である。好奇心の延長上に、実用的な言及を除いて尚あまりある生活への思索の数々を得ることが出来よう。
    頁を繰りながらその指の運動を絶えず考えさせられ、紙が尽きし後も未だ見ぬ風景へ思いを馳せている旅行者の心持である。良い本に出会えた。

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著者プロフィール

精神分析家

「2016年 『稲妻に打たれた欲望』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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