宗教とグローバル市民社会――ロバート・ベラーとの対話

制作 : ロバート・N.ベラー  島薗 進  奥村 隆 
  • 岩波書店 (2014年5月24日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000259750

作品紹介

人類にとって宗教の本質と役割とは何か。グローバル資本主義の猛威がもたらす貧困と格差、環境危機、核、エネルギー問題等、世界規模の困難が人間の未来を脅かすなか、それに対処するための倫理的な連帯の基盤をいかに見出し、育んでいくか。そして偏狭なナショナリズムが各国で勢いを増すいま、丸山眞男の比較ファシズム論から改めて何を学ぶか。本書は、アメリカの宗教社会学者、ロバート・N・ベラー(1927‐2013)と二〇一二年秋に行われた貴重な対話の記録である。孤立を深める日本への警鐘として、死の直前に書かれたベラーの序文も収録。

宗教とグローバル市民社会――ロバート・ベラーとの対話の感想・レビュー・書評

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  • 日本を理想的な国だと高く買いながら、政治の世界での日本の存在感のなさを日本の大学の講演で訴える著者は本当に日本が好きなのだ。「日本の政治家は世界から身を隠し、古色蒼然とした憤慨やら自己憐憫の感情にかまけることにうつつを抜かしている」とは言い得て妙。日本の美的感覚は、藝術レベルだけでなく、日常デザインが世界の生活の様相を変化させた」も最上の褒め言葉。ベラー博士は丸山眞男を良心として自らを重ねているようだ。プロテスタントが育んできたリベラルは西洋キリスト教社会の専売特許ではないと言い切っているのは、そのためか。論語の言葉「四海に囲まれる人びとはみな兄弟である」を引用している。「民主主義という言葉がかつてはギリシャ時代以来、軽蔑の意味を込めて使われていたものが、ロベスピエールが肯定的の意味を与えた!」つまり、「政治的決定をする権利」ではなく「誰が決定を下すかを決める権利」というベラー氏の言葉は逆説的で面白い。トクヴィルが米国に持ち込んだということを聴くとなるほど頷ける。

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宗教とグローバル市民社会――ロバート・ベラーとの対話はこんな本です

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