私とは何か (現代日本文化論 1)

  • 岩波書店
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感想 : 2
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  • 本 ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000261210

感想・レビュー・書評

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  • 挫折!

  • 河合先生の章「『私』探し」のみ読んだ。23ページの短いものだったが、改めて感銘を受けた。特に以下の3つが新発見で、とても勉強になった。

     ・西洋の個人主義は唯一の神を人格神と認めることでそれと対峙しているうちに強力になり、神と対抗しうる「個人」を作り上げた
     ・西洋での能力差は個人のもの、(昔の)日本における能力差は天性の違い
     ・欧米ではキリスト教が抑止力になっていた、日本では「世間の目」が抑止力になっていた、しかし現代では双方とも弱くなり、「私」が暴走しはじめていると思われる

    この本の発行は1998年だが、3点目”暴走”は、2016年の今、もはや行く着くところまできている気がする。河合先生だったら、今の世界をどう分析されるだろうか。。。

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著者プロフィール

1950年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。京都大学特任教授、秋田公立美術大学客員教授。人類学者。著書に『増補改訂 アースダイバー』(桑原武夫賞)、『カイエ・ソバージュ』(小林秀雄賞)、『チベットのモーツァルト』(サントリー学芸賞)、『森のバロック』(読売文学賞)、『哲学の東北』(斎藤緑雨賞)など多数。

「2023年 『岡潔の教育論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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