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- Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000261418
感想・レビュー・書評
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単なるアンソロジーとは一線を画する。「旅のはざま」というテーマは、紀行文学の寄せ集めではなく、亡命者/越境者/移民/難民‥ボーダーを彷徨う辺境の旅人の表現手段としての言葉の格闘にあった。境界は生き物のように動きズレる、決して安定しない。受け入れられない。母語を失い代わりに新しい言語が生まれる。いくつもの言語を操りながら自身の言語が見出せない。疎外感から生まれた強い眼差しが刺してくる。最後まで抗い戦うことへ決意。それぞれが難解なテキストで理解したとは言い難いけれど、それぞれから怒り悲しみ強い魂を受け取った。
【収録作家】ルイサ・バレンスエラ、アルフォンソ・リンギス、エドワード・W・サイード、フアン・ゴイティソーロ、ジューン・ジョーダン、ギリェルモ・ゴメス=ペーニャ、グロリア・アンサルドゥーア、デレク・ウォルコット、トリン・T・ミンハ詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
亡命者、移民、越境者...と翻訳。示唆に富む1冊だった。特にサイード「冬の精神」とジューン・ジョーダン「バハマからのレポート」が印象的。
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