世界文学のフロンティア〈2〉愛のかたち

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 26
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000261425

感想・レビュー・書評

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  • 世界文学のフロンティア第2巻のテーマは「愛のかたち」。1巻の「旅のはざま」は狭義的なテーマに絞られていたのに対し、こちらは広義的で不定形で観念的。愛の定義など不可能であるとばかりに多様な「愛のかたち」を提示してくるアンビバレント。初ソローキンは僅か4ページにして全く理解不能で自分の堅物さを懸念してしまう。狐につままれたような、そういう意味で印象的。オクタビオ・パスの「波と暮らして」、ゴンブロヴィッチ「ねずみ」がとてもよかった。イマジネーションの激流を耽溺。


    【収録作家】オクタビオ・パス、セルゲイ・ドヴラートフ、アイザック・バシェヴィス・シンガー、ドゥブラフカ・ウグレシッチ、ヴィトルド・ゴンブロヴィッチ、ジェイン・ボウルズ、タデウシュ・ルジェヴィッチ、グロリア・サワイ、李昂、ウラジーミル・ソローキン、ベス・ヌジェント、ジャネット・ウィンターソン

    多様な言語からの翻訳であるのは1巻と同様である。

  • 2013/05/27-2013/05/31
    星3

    東大駒場図書館KOMEDコーナーにあった本。
    (なぜGENKI BOOKSじゃないのか疑問……。まあ先生が推薦なさったから、だろうけど)

    「愛」というテーマに関しての短編小説(及び、1つだけ詩)を収録した本。
    第一章は編者の一人が書いた説明文で、そこから作品が12編続く。説明文を除いて全て洋物の翻訳なわけだが、その原語がスペイン語、ロシア語、イディッシュ語、クロアチア語、ポーランド語、英語、標準中国語、とさすが「世界文学のフロンティア」と言うだけはある。

    これは僕の好みなのだが、いかにも"純文学"ぶってる中に唐突に生々しい性描写を加えてみたり、あるいは全体的に性描写にしてみたりするのは、僕は好かない。
    だから、この12編のうちのほとんどがそういうものであったことに落胆した。僕にはまだどうも、「何かを表現するための性描写」の必要性が理解できない。

    あと、第一章の内容がこの本の中で一番納得できなかった。仮定というか、推測が多すぎて飲み込めなかった。
    節々はグッときた作品もあったので、少し残念。



    以下目次。
    『愛から出発するために』 沼野充義
    『波と暮らして』 オクタビオ・パス
    『これは愛じゃない』 セルゲイ・ドヴラートフ
    『幻影』 アイザック・バシェヴィス・シンガー
    『君の登場人物を貸してくれ』 ドゥブラフカ・ウグレシッチ
    『ねずみ』 ヴィトルド・ゴンブロヴィッチ
    『野外の一日』 ジェイン・ボウルズ
    『愛 1944/なんてすてき』 タデウシュ・ルジェヴィッチ
    『私がイエス様とポーチに座っていると風が吹いてキモノの胸元が開き、イエス様が私の乳房を御覧になった日のこと』 グロリア・サワイ
    『色陽』 李昂
    『愛』 ウラジーミル・ソローキン
    『男たちの街』 ベス・ヌジェント
    『詩としてのセックス』 ジャネット・ウィンターソン


    引用したのは『男たちの街』内の一節。
    気に入った作品は『波と暮らして』『これは愛じゃない』の2作。

  • 「これは愛じゃない」がいい。

  • これは愛じゃない。
    妻を知っている=愛している ではない。

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