- Amazon.co.jp ・本 (444ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000262439
感想・レビュー・書評
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今年の春ごろちょっと読んだんですがぱっぱらぱーで(←私が)、それでも頑張って第1節くらいは読みましたが返却期限が来てしまい図書館にお返しして結局そのまま。でもこれくらい理解できるようになりたいのです。自分の研究(古典)に応用できればいいなと・・・無理かしら。あああ。
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2009/6/14図書館で発見
2010/7/2借りる
図書館で見かけて、一年後にやっと借りた。きっかけは前田愛さんの『文学テキスト入門』を読んで、そこに引用されていたから。
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問いの第一は、作用理論と受容理論との相違であり、第二の問いは、読者に準拠した文学研究はどのような条件に基づいて展開してきたか、というものである。最後に第三番目に、読書過程の分析は、視覚メディアにおびやかされている出版文化に、どれほどの効力をもちうるかが問われている。そこで、以下では、この三項目の問いに順次私なりの答えを述べて行くことにしたい。
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文学との出会いによって、われわれがなにか生起を経験するのであれば、研究関心を以下の三項目の基本問題に向けることが求められる。(1)テクストはどのように受容されるか。(2)需要者のテクスト加工を支配する構造とはどのようなものか。(3)文学テクストはそのコンテクストにおいて、どのような機能をもつか。
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ところで、テクストの生起性は、外界から選択された要素がテクストの中で再び別個の結合関係におかれることよってさらに高められる。そこで生じてくる位置関係は、選択された要素が本来もっていた意味論的ないしコンテクスト内での確定性を超えてしまう。これはじつに簡単な例を見ればわかることで、たとえばエリオットの『プルーフロック』の二行をとり出してみることができよう。
should I, after tea and cakes and ices,
Have the strength to force the moment to its crisis?
(茶をのみ、ケーキをくい、アイスクリームをなめたあとで、
この瞬間をのっぴきならないときにまで推し進める力があるというのだろうか。)
脚韻によって「アイスクリーム」と「危機」とが結びつけられているが、この結合こそ、ここでは、この二つの語のもつ意味の教会をはずす条件になる。その結果、構造化された多義性が生じ、危機を平板化するとともに、アイスクリームの意味をひき上げることができるようになる。いずれにしても、いわば意味の振動スペクトルが発生し、この二つの語彙素を分離し、個々の独立した意味でとらえることはできなくなる。
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このように、言葉には必ず意味があるという期待は、文学テクストの生起性を加工するための前提となっている。・・・
★pxvi
文学は、人間の行動に対する歴史的ないし状況に拘束された見解以外ののもを提供する可能性をもつことになろう。これがまた、出版文化が衰退した今日にあっても、未来にとり結ばれた関心であるということができるであろう。
p16
スーザン・ソンタグは、評論集『解釈に反対』の中で、伝統的に神聖視からてきた芸術作品解釈の方法をあからさまに攻撃している。「旧来の解釈はかたくなでありながら、敬意に充ちていた。この解釈は、文字通りの意味の上にさらに別の意味を作り上げた。現代の解釈は発掘をする。しかも発掘しながら破壊を行なう。テクストの<背後>を掘り返して、これこそ真実のテクスト・・・」
p64
p68
ノーマン・ホランドは・・・
p69
A・R・アモンズがいうように、・・・
p73
p124
文学は、歴史の中に・・・
p125
A・E・ダービシァイアが・・・
p185
読書に関するこうした考え方は、・・・
p229
このように・・・
p243
小説の映画化のように、視覚的要素は豊かになっているのに、・・・
p263
指示対象は意味を一つの・・・
p273
小説の発生器である17世紀・・・
p275
以上のことは、・・・
p277
リクールはこれを・・・
p280
★p283
p290
ヴァージニア・ウルフの見解の基本は、・・・
p320
周知のように、・・・
★p399
★p404