中世世界とは何か (ヨーロッパの中世 1)

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  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000263238

作品紹介・あらすじ

中世を中世たらしめている独自の要素とは何か。それはいかなる意味で先行する古代、後続の近代と区別されるのか。国家や社会、統治や政治秩序のありようを探り、貴族層や修道院の系譜をたどりながら、広くユーラシア的時空を見据えて、ヨーロッパ中世1000年の歴史的・文化的骨格を明らかにする。従来の中世理解の図式に再検討をせまる近年の歴史研究をふまえた中世像の捉え直し。

感想・レビュー・書評

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    ★★★★☆ 星4つ

    [感想]
    中世ヨーロッパについてを近年の研究成果も加えつつ、解説している。
    まずは驚くのは「半島のヨーロッパ」という言葉だ。もちろん地理的にヨーロッパが半島となっていることは理解していたが半島の根本がなにかしらの勢力に抑えられ、ユーラシア大陸との交流が容易に行えなくなったことがヨーロッパに多大な影響を及ぼしたという認識には大変に驚いた。
    他に驚いたこととしては一つの国家の中で地域ごとに統治方法が異なっていたということだったな。そうな統治方法がありなのかと感じたが、その後の解説を読むと少しは納得できたように思う。

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著者プロフィール

1945年生まれ
1978年 早稲田大学文学研究科博士課程退学
名古屋大学文学研究科教授などを経て
現在 名古屋大学名誉教授、日本学士院会員、フランス学士院会員、博士(文学)

著書:
『修道院と農民』(名古屋大学出版会、1997年、日本学士院賞)
『ポスト・ローマ期フランク史の研究』(岩波書店、2000年)
『中世初期フランス地域史の研究』(岩波書店、2004年)
『歴史書を読む』(山川出版社、2004年)
『中世世界とは何か』(岩波書店、2008年)
『カール大帝』(山川出版社、2013年)
『禁欲のヨーロッパ』(中公新書、2014年)
『贖罪のヨーロッパ』(中公新書、2016年)
『剣と清貧のヨーロッパ』(中公新書、2017年)
『宣教のヨーロッパ』(中公新書、2018年)
『歴史探究のヨーロッパ』(中公新書、2019年)
『フランク史I クローヴィス以前』(名古屋大学出版会、2021年)
『フランク史II メロヴィング朝の模索』(名古屋大学出版会、2022年)他

「2023年 『フランク史Ⅲ カロリング朝の達成』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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