魔女狩りの社会史: ヨーロッパの内なる悪霊 (岩波モダンクラシックス)

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  • Amazon.co.jp ・本 (410ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000264105

感想・レビュー・書評

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  • 今まさに「悪の権化として想像されたある種の人間たちを絶滅することによって、この世を浄めようとする衝動」の時代よな。
    魔女概念の形成過程を追う。1975年の本で、魔女狩りが体制に反抗する集団(異教の名残であれ異端であれフェミニストであれ)への弾圧だったというような60年代的発想に異を唱えているように読めた。

  • 魔女狩りを取り巻く歴史的な考察。
    魔女を取り巻く歴史的な考察ではないので、魔女そのものに興味がある人には向かないかもしれない。

    本書を読んでも、鍵となる概念について、十分は理解できていない。
    例えば、いけにえの習慣は、ユダヤ教の成立した地域を含め、広範囲に存在していたのだろうか。

    ユダヤ教、キリスト教が、そもそも異教だったころから、
    キリスト教以外が異教になったころまで、
    長い変化の歴史の中で、「魔女」が果たした役割が、分かりにくい。

    ある時点以降の魔女狩りへの傾向が、なぜ起きたのか。なぜ魔女と共存できなかったのか。
    マレフィキアが鍵だろうか。

  • 実証主義に基づく魔女狩りの書。
    文献を重視するあまり、本質が見失われているような気がする。
    偽文書の扱い方が古典的。

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著者プロフィール

ノーマン・コーン(Norman Cohn)
1915-2007年。オックスフォード大学クライスト・チャーチの研究員をつとめ、戦後、イングランド、アイルランドの諸大学で教鞭をとる。元サセックス大学教授。1968年に人種関係問題でアニスフィールド・ウルフ賞を受賞。著書に『千年王国の追求』(紀伊國屋書店)など。

「2022年 『新版 魔女狩りの社会史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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