アースシーの風 ゲド戦記 5 (物語コレクション)

  • 岩波書店 (2004年3月16日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784000264679

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

「生」と「死」というテーマを深く掘り下げる本書は、登場人物たちの語らいを通じて、人生の意味や生き方について考えさせられる作品です。シリーズ第4巻を経て、過去の物語がどのように結びつくのかを探求する中で...

感想・レビュー・書評

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  • 「死」と「生」、なぜ生き、なぜ終わりが来るのか、答えがほしくて本書を手にした。シリーズ第4巻目の「帰還」の読了後、時が経ちすぎ大方の物語を忘れていたからなのか、テーマゆえなのかなかなか読了できず、ずっと薄暗闇の中にいた。

    結局、答らしい答えは見つけられなかった。
    でも、子どものみずみずしい感性で読めばもっと違った感想もあろうかと思うが、ゲドとテナーの語らいを感じると、人が生きていく真に良き生き方に思える。誰かを制圧するのでなく、多くを所有していくのでもなく、どこまで行っても終わらない深い森をゆっくりと時間をかけて歩いていければそれが最良ということかと思う。

    「生」も「死」も二つの相反するものとし分割するのではなく、いつも相互に働きあっていて、併存するものととらえて行ければいいのかな、

  • 死んだ妻が毎夜、夢に現れるハンノキ。

    妻は死の世界である石垣の向こうにいて、「自由にして」と訴え続ける。

    ハンノキはその苦しみを終わりにしたいと、アースシーの島々を巡り始める…


    テハヌーの正体や、レバンネンの結婚相手など、気になるその後が出てきて、あっという間の一冊。

  • 第五巻、ついに手にしてしまった……!


     人の気持ちは変わるもの。ついに手にしてしまったのです、五巻『アースシーの風』を★

     本当は、続きが出ても読まないつもりでした。著者自ら<三部作>を過去のものとし、物語を喪失の痛みで満たしてしまったからです。
     長い時間を経て発表された四巻『帰還』では、光から闇へ、秩序から混沌へ、男性優位から女性参加型へと、アースシーの変遷が描かれていました。しかし文体まで変化していて、私には「なまぐさい」と感じられてしまったのです。動揺は大きかった……★

     しかし、新たな物語を読んだことに、後悔はなし☆ 『帰還』の異様な閉塞感はなく、風通しのよい本でした。
     ハンノキの旅に連れられていった先には、なつかしいひとたちが待っていました。ゲドが、テナーが、成長したレバンネンがいて、王のまばゆさには思わず目を伏せた。なつかしのアーキペラゴに戻ってこられたのです。
     なつかしいなつかしいと書いているだけで800字が過ぎそうですが、もう少し★

     ル=グウィンは、哲学ファンタジー作家です。特に支配と所有の問題にきわめて敏感です。本書では「所有と自由は相反するものなのか?」という問いを打ち立て、自ら「もともとの出所は同じだったのだ!」と答えを出し、共存共生について描いています。
     おおらかな世界観が提示された作品です。種族も肌色も性別も、大きなことも小さなことも、対立しなくていい。生と死さえも相反するものではない。違うままで手をとりあうことができる……! そう思うと、優れた手の技を持つハンノキが物語の幕を開けたのも、納得が行くのです。

     古きものと新しきものが衝突せずにすむ可能性をも示しているのでしょう。古くなった=否定するのではない。新しいゲド戦記は、古いゲド戦記を全否定するわけではなかった……。そう考えたとき、いい風が吹いたのでした。
     今では私もこう言えます。「この巻が書かれてよかった!」

  • 未読

  • シリーズ最後にふさわしく、これまでの物語を踏まえた総仕上げ編。人間と竜の間で取り交わされた契約と人間が犯した契約反故の影響など。第4巻までの物語でなんとなくもやもやしていたことが、この巻で明らかになる。本書を読み終えると、ゲド戦記の時空を超えた壮大さがひしひしと伝わってくる。

  • ソフトカバー版

  • 主人公は'ハンノキ'です。竜・死者・ゲドやテナー、テハヌー、レバンネンなど、おなじみのキャラクターももちろんでてきます。レバンネンも主人公格でしょうか。いわゆる適齢期を迎えています。エンディングが、結構好きです。

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著者プロフィール

1929年10月21日-2018年1月22日
ル=グウィン、ル=グインとも表記される。1929年、アメリカのカリフォルニア州バークレー生まれ。1958年頃から著作活動を始め、1962年短編「四月は巴里」で作家としてデビュー。1969年の長編『闇の左手』でヒューゴー賞とネビュラ賞を同時受賞。1974年『所有せざる人々』でもヒューゴー賞とネビュラ賞を同時受賞。通算で、ヒューゴー賞は5度、ネビュラ賞は6度受賞している。またローカス賞も19回受賞。ほか、ボストン・グローブ=ホーン・ブック賞、ニューベリー・オナー・ブック賞、全米図書賞児童文学部門、Lewis Carroll Shelf Awardフェニックス賞・オナー賞、世界幻想文学大賞なども受賞。

代表作『ゲド戦記』シリーズは、スタジオジブリによって日本で映画化された。

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