エルヴィス・プレスリー (ペンギン評伝双書)

  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000267724

感想・レビュー・書評

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  • ビートルズ本を幾つも読むと玉石混合でしかも「アタリ」は少ないと分かる。あからさまなカス本が邦訳されないことを考えるとプレスリー本もかなりピンからキリまであるはず。
    その点この本は巻末解説を湯川れい子さんが書かれているので安心して読めた。
    作者はアメリカでは有名な作家らしいのだが不勉強で知らなかった。この方もサザン・ガール(南部出身)ということでこれまでこうした視点で語られる”キング”エルヴィス論は余り読んだことがなく新鮮だ。中村とうようさんも萩原健太さんも小林克也さんもピーター・バラカンさんも米国南部育ちではないものね。

    悪名高いパーカー少佐の想像以上のひどさと、MJばり(マイケル以上?)のスターの孤独。センシェーショナルなデビュー。バッシング。望まない映画出演。奇跡の復活のライブ。三度のグラミー受賞はゴスペルのみ。変化する時代とそこから来る不安。浪費。薬物耽溺。ストレス。過食。肥満。そして、突然の死。

    両親もエルヴィスも南部の田舎で慎ましやかに暮らしていたのに巨万の富と名声を得た後は大変だったんだなあ。人生どんな人もプラマイゼロと思わずにいられないのであった。得るものが大きいと、失うものも大きい、ってね。小泉元総理やオヅラが選んだエルヴィスのベストって将来的には世界でレア盤扱いされるのだろうか。

    とりあえず、読後プレスリーが聴きたくなることは間違いない。湯川さんの解説もすばらしかった!

    しかし、コステロはキングが死んだ直後に芸名を「エルヴィス・コステロ」にしてデビューしたのはすごいな。出自がパンクなのは伊達ではない。でも肥満まで真似しないでええっ。

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