国境を越える難民 (岩波フォト・ドキュメンタリー世界の戦場から)

著者 :
制作 : 広河 隆一 
  • 岩波書店
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (78ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000269629

作品紹介・あらすじ

飢え、疫病、内戦。難民を襲う静かなジェノサイド。戦争の非道さ。したたかに生きる人間の底力。

感想・レビュー・書評

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  • 開発目標10:人や国の不平等をなくそう
    摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB00070624

  • 特に社会問題についてビジュアルのパワーを日頃テレビを見ない私は改めて再認識する

  • 赤道アフリカ、インドシナ、コソボ、アフガン、中米、東ティモール・・・・。著者が取材をはじめた20年前に800万人だった難民が、現在は2300万人に。90年代の平和の配当は権力者の欲望に消費され、貧しいものは結局ますます貧しくなり、そうでなかった者までをも悲惨が飲み込んでいく。権力者の欲望と、たぶん僕も所属する豊かな社会が、新しい難民を次々と生み出しているのだ。従ってそれは、力による強制や、軍事力で解決を図ることはできないと、著者は言う。「難民問題は、人の心の貧しさが作り出した。心が作り出した問題なら、心をもって解決にあたるしかない。」
    いま、北朝鮮難民を巡るこの国の対応をみる時、私たちは「心を持って」解決にあたろうとしていると言えるだろうか。パレスチナとイスラエルに負の連鎖を断ち切ってロードマップの遵守を、というのであれば、僕らは拉致問題を同様に乗り越えていかなければならないのだ。
    子どもたちの生命力にあふれた眼差しが、それでも僕に力を与えてくれる。

  • 難民を追った写真に、ドキュメントがついた本。
    「援助に頼った生活は心の張りを奪っていく」
    その言葉が最も刺さった。この現場を体感することも救助に手を差し伸べることも僕らにはできないけれど、まず知ることから始める。出来ることから始める。その姿勢を改めて持った。

  • 僕らからすれば、近くて遠い存在である難民。毎年何百人もの人が遠くから日本という国を頼って来ているのに、ほとんどは認定されず、収容所ではひどい扱いを受ける。私たちにはニュースとして知らされることもない。世界には難民が溢れてる。帰りたくても帰れない彼らの悲劇に対し、国ぐるみで見て見ぬフリをしてしまっていいのだろうか?

  • これも又衝撃的。ハゲワシの写真を撮ったケビンカーターを通し、見る側はいつも平和な国に住み一つの命を救わなかったと彼を批判しているがアフリカ全体の失われる命のことはずっと無視してきたし、カーター以後も報道はないと言っている。
    最後に世界は物で突き動かされているが3人のあたたかい女性の母親的愛情が必要で自分自身も多くを学んだといっている。

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著者プロフィール

一般財団法人不動産適正取引推進機構研究理事兼調査研究部長。1970年生まれ。ハーバード大学大学院修士課程(都市計画・都市政策専攻)修了。国土交通省土地・建設産業局不動産市場整備課不動産投資市場整備室長等を経て現職。主な共著書に『不動産政策研究(総論・各論Ⅰ~Ⅳ)』『既存住宅市場の活性化』(以上、東洋経済新報社)など。

「2018年 『世界の空き家対策』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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