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- 本 ・本 (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000269803
作品紹介・あらすじ
文学を文学たらしめているものとは何か。自らの主たるフィールドを古代に置きつつも、文芸論的研究の広がりのなかで、文学の本質を問い続けた高木市之助。叙情と叙事の探究、自然・環境・風土をめぐる考察など、独自の構想から古代の文学像を捉えた。「文学の鬼」とまで称された、その生涯と学問的業績を時代のなかに描き出す。
感想・レビュー・書評
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「近代『国文学』の肖像」と題された5冊のシリーズで、近代に「日本文学研究」の基礎を築いた5人の研究者について、古典文学研究者がその実像と学問の本質に迫る(ひとり1冊ずつ)。取り上げられているのは、「日本文献学」を提唱した芳賀矢一。国文学研究の枠だけにはおさまらない学際性を発揮した藤岡作太郎。古典の本文の校訂に力を傾けた佐佐木信綱。多くの古典に注釈を施し、新しい注釈のあり方を模索した窪田空穂。古代文学研究を基盤に常に文学の本質を問い続けた高木市之助。以上の5名である。合わせ読むことで、「古典研究」を通して日本がどのように近代化を進めようとしていたのかが窺われる。古典や歴史に興味がなくても、伝記としてもおもしろく読めるので、どれか一冊でも読んでいただきたい。
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著者プロフィール
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