深層意識への道 (グーテンベルクの森)

著者 : 河合隼雄
  • 岩波書店 (2004年11月25日発売)
3.93
  • (10)
  • (5)
  • (12)
  • (0)
  • (0)
  • 本棚登録 :61
  • レビュー :14
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000269872

作品紹介

書物との出会いを通して人は新しい自己を発見する。パイオニアとして臨床心理学の道を切り拓いてきた著者にとって、どんな本がその思考形成に大きな意味をもったのか。幼少の頃から数多くの本を好んで読んできた著者が自らの読書遍歴を振り返り、そのなかで出会った二百冊近い数の本を具体的に取り上げ、読書の楽しさと意味について語る。ユーモアと洞察に満ちた、人間理解のための最適のガイドブック。

深層意識への道 (グーテンベルクの森)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • ・ある人にとっては星を一つ見たというだけで、「うん、わかった!」と思ったからといって、「あなたも星を見てください」と言っても、ぜんぜん駄目でしょう?それはなぜかといったら、星のもっているシンボリズム、象徴が、何をその人に訴えているかというのが違うのです。

    ・「天地始之事」。いちばん大事なところはどういうところかというと、アダムとイブが、皆さんご存知のように、禁断の木の実を食べます。神さまがすごく怒って楽園を追放すると言います。西洋であれば、アダムとイブは永久に楽園を失うわけです。日本の話は、神さまが追放すると言ったら、アダムとイブが「何とか帰らせてください」と言う。神さまは「よかろう」と言われるのです(笑)。「400年経ったら帰ってこい」と言われるのです。「絶対に許さない」ということ、それは日本人には考えられないのです。

    ・デイヴィッド・ミラーさんが私にどう言ったかというと、「われわれヨーロッパ、アメリカの人間は命をかけて多神教のよさを知らなくてはならないし、日本人は命をかけて一神教のよいところを知ろうとしないと駄目だよ」と言いました。それは忘れがたいです。やはり、それは命がかかるぐらいのことなのです。いい加減にではなくて。だから、日本人が個人として生きるなどは、ほんとうに命がけのことで、それほどの覚悟がいる。

  •   4回の対談を本にされたもののようですが、この「深層意識への道」「心の扉を開く」は先生の人生の各時代に読んだ本、そのときの思い出や記憶、さらに心が語られていて、特に“悩んだあなたを癒しますよ”と謳った本ではないし、そのために書かれた本でもなく、どちらかと言うと読書離れの現代に『こんな本、ありまっせ』みたいな軽い感じ。
    それなのに、読んでいくと夢中になり、だんだんと心の中がすっきりとしていく。そんな印象を覚えました。その時々の先生の悩みと自分の今がシンクロするのでしょうか?

      それでも、サスガは日本一の臨床心理学者の読書の歴史。私では到底読めない本なども掲載されています。心理学に興味があってもなくても楽しく読めます。

  • これはすごい本だと思う。日本人がここまで広く深いことをさらりと言ってのけるのは誇らしささえ感じる。わかりやすくとても共感することができた。生きていたら会ってみたかったな。読んでよかったと思える一冊です。

  • グーテンベルクの森シリーズなので、河合隼雄の心理学系「僕はこんな読書をしてきました」論。ユング研究所出身の著者による心理学は、かなり奥が深い。読んできた本もかなり参考になる。第一人者を受け入れられない心理学会の体質は予想通りだが、内容の深さは驚くばかり。イスラム学の井筒俊彦並みか?

  • 妙に癒される一冊。読むだけで、河合さんののびのびした人柄に、勇気をもらえるような気がします。

  • 河合隼雄氏の少年時代から執筆時までの歩みと、影響を受けた本を紹介した本。
    どういう風に海外でユング心理学を学び日本に広めていったのかが読みやすく書かれていて興味深かった。
    紹介されていた本は専門的なものもあるが、いつか機会があれば読んでみたい。

  • 河合隼雄による語り口調の読書遍歴。有名な心理学のパイオニアの方でユング分析と臨床療法とても大事にしていた方だということは知っていたが、こういうことを知りたいからこれを勉強する、これを読む、誰々と会って話を刷る、という流れがきっちりと論理付けされていて彼のような人がめっきとした研究者なんだなということを感じる。

    面白いと思った部分:
    ・東洋と西洋の自我意識確立の過程に重要な役割を持つ「物語」の違い二関する研究。
    ・『日本人と民話』小澤俊夫
    ・『意識と本質』井筒俊彦
    ・三人称以上の出来事の話だとあまり感情移入は出来ないが、一人称二人称の出来事だと自分と相手との間に物語が生まれるので、論理的に指摘したり、客観的に分析することが難しくなる。
    ・『村上春樹、河合隼雄に会いに行く』(岩波書店)
     現代の物語と普遍性

  • 心のはたらきに、考えるというはたらき「思考」、感じるというはたらき「感情」がある。「直観」というのはハッと分かる人ですね。「感覚」というのは、見る、聞く、匂うなどの五感です。


    主機能

    ユングは心の補償作用ということを重視します。とにかく一面的になるのを嫌い、何らかの補償作用によって、全体のバランスを保とうとする傾向が人間の心にあると考えます。
    「全体としてどうなっているか」ということが、何事にとっても大事だと。

  • 図書館所蔵【019.9KA】
    心の専門家がどんな本を読んで思索し成長したか、そういう本です。日本から世界に羽ばたいた1人の心理臨床家が本に出会っていく歴史です。

  • 真摯に生きていきたいと願うひと全てにおすすめしたい本です。
    文学や音楽、宗教、教育、子育てなどなど、すべてにつながる大切なことが書かれています。

全14件中 1 - 10件を表示

河合隼雄の作品

深層意識への道 (グーテンベルクの森)はこんな本です

深層意識への道 (グーテンベルクの森)を本棚に登録しているひと

ツイートする