- Amazon.co.jp ・本 (181ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000271028
作品紹介・あらすじ
さて、いよいよ本題にたどり着いた。どうして演劇は暑苦しいのだろう。いや、本当に演劇は暑苦しいのか。もしそうだとして、暑苦しいことは悪いことなのか。暑苦しくない演劇はあり得るのか。そんなことを、演劇の、特に言葉の問題を通じて考えてみることが、本書の一番の目的である。
感想・レビュー・書評
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日本における近代演劇の受容がとても丁寧に記述、分析されている。熱く盛り上がる事と、暑苦しいと冷める事は立ち位置の違いであり本質的に同様の対象を指す
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演劇は、音楽や美術と異なって、明治維新で西洋のものが入ってこなかった。歌舞伎に気を使ったその後の成長となっている。
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「ことば」よりも、明治維新以降の近代演劇史の解説がメインかな。
日本の演劇の近代化運動がなぜうまくいかなかったのかに関して、平田さんの考えも伺えます。 -
詩、演劇、小説、物語、批評をめぐって“ことば”を語るシリーズ「ことばのために」の中の一冊。劇作家・演出家で青年団の代表を務める平田オリザの著書。
タイトルとはうらはらに、本書の大部分は近現代の簡単な演劇通史を解説している。明治維新で江戸時代の歌舞伎をどう変化させ、大正デモクラシーの時代からファシズムが押し寄せる昭和初期、そして過去の価値観に大転換を求められた戦後から現在まで、劇作家や演出家、俳優、劇団といった演劇をとりまく人がどう振るまい、組織がどう形成と解体を繰り返したか。
演劇の中で語られることばを解説したものと思っていたので、予想とは違う内容だったが、これはこれで面白い読み物だった。
ただ、演劇通史として読んだ場合にひとつだけ不満が残るのは、「観客」にほとんど触れられていない点だ。演劇が詩や小説と大きく異なるのは、演劇はライブパフォーマンスであり、その場に観客がいて初めて成立することにあるのだから。
ことばは常に発信者と受信者がいる。ことばを使った表現の中で、演劇は恐らく最も発信者と受信者が近い。受信者の反応がその場で発信者に見えるのだ。そのことがことばのありように影響しなかったはずがない。
どんな人々が何を求めて劇場に来ていたのか。明治時代から説き起こすまでもなく、最近の30年程度でさえ大きく変化してきている。平田オリザがそれをどう感じ、どう扱おうとしているのか、ぜひ聞いてみたかった。
著者プロフィール
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