近代世界システム I: 農業資本主義と「ヨーロッパ世界経済」の成立 (岩波モダンクラシックス)

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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000271431

作品紹介・あらすじ

15世紀に出発し、今なおわれわれがその中にいる「世界システム」を、国民経済の枠をこえた「ヨーロッパ世界経済」の展開過程としてとらえるジャンボ・ヒストリー。このシステムが危機を迎えている現在、その生成史をふりかえることは、現代社会の危機を根源的に問い直し、新しい社会理論を構想するための必須の作業であろう。

感想・レビュー・書評

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  • こういう本を出版してるから岩波書店はダメなんだ。

  • 『ぼくらの頭脳の鍛え方』
    書斎の本棚から百冊(佐藤優選)94
    歴史についての知識で、未来への指針を探る
    世界システム論は日本の労農派マルクス主義の世界観に近い。

  • 歴史学者I,ウォーラーステインの著作
    著者は資本主義の発生過程と成立を唯一のシステム、「近代世界システム」の発生と成立において説明している。

    このシステムの成立していく中で、世界は中核、反辺境、辺境の三つの役割の中に追いやられていく。
    その役割の違いはわずかな一歩の差によって、生まれて行く。

    著者はこの世界に唯一存在するシステムが「資本主義的世界システム」であり、生産の余剰はその「世界システム」に再び再投資されることがかつて存在した「世界帝国」との大きな違いとしている。
    なぜなら、「世界帝国」は生産の余剰をその「世界帝国」を構成する官僚制度などの維持に向けてしまうからだ。

    この「世界システム論」はとても興味深く、現在社会の構造を理解するのに有益だと思う。

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著者プロフィール

1930年ニューヨーク生まれ。アメリカの社会学者。研究対象としていた現代アフリカの状況から、「低開発」の歴史的生成過程に関心をもち、従属理論に接近した。他方では、ブローデルを中心とするフランス・アナール学派の歴史認識、とくに「世界経済」の着想に啓発され、「一体化した現代世界」の歴史的形成過程を分析、歴史学や社会科学一般に絶大な影響を与えている。ニューヨーク州立大学ビンガムトン校の「経済・史的システム・文明研究のためのフェルナン・ブローデル・センター」長(1976-99年)、国際社会学会会長(1994-98年)などをつとめた。

「2013年 『近代世界システムIV』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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