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本 ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784000280716
感想・レビュー・書評
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20代の時読んでもあんまりピンと来なかったけど、ある程度歳とってから読むと、いろんな美徳が散りばめられていることがわかる。
才能や自分を信じる心(自尊)、努力もそうだけど、カラスノエンドウとの友情やオジオンとの師弟、謙虚さなど、児童文学らしく人間にとって必要なことを語りかける本。
成功した人は若い頃から違いました、という下手な伝記ものよりよっぽどタメになると思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
岩波少年文庫にもありますが、大人が読んだ方がいいかもしれません。シリーズ1の影との戦いは本好きな中学生から読めるでしょう。のちに大賢人として後世に歌い継がれるハイタカも、若き日にはその力ゆえ、傲慢であったのです。
大人は、人生の様々な場面に置き換えて読み進めることが出来るでしょう。
シリーズは長いですが、大人は最低4巻の帰還まで読む事をお薦めします。 -
これは素晴らしい物語だと思います。
言葉の大切さ、ものごとと向き合うことの大切さを教えられました。
影の正体に脱帽。
むしろ、大人のための物語ではないかと思いました。 -
表現や言葉遣いが自分の感覚や感性にカチッカチッとはまっていく感覚が嬉しくて楽しい。
どんどんページを捲ってしまう。
そうじゃなくても単純に表現が上手いのでまるで自分がそこにいるかの様に情景を思い浮かべる事ができる。
魔法使いの素質がある男の子が、自身の影と対峙していくことによって生と死を少しずつ受け入れ、生きていくお話。
初めはゲドの事が好きになれないんだけど、死に追いかけられていくほど、これは私なのではないかと感じてきてゲドは私で、私はゲドで死と対峙しているのは自分なんだと思った。
この一巻だけでアースシーの世界に引き込まれたし、ぜひこの巻だけでもいいから読んでほしい。魔法やファンタジーの世界なのに、現実世界と細い糸一本で繋がってる様な妙な手応えを感じて面白いから。 -
いわずとしれた超名作。魔法使いを扱ったファンタジーだが、中世ヨーロッパ風のいわゆる「剣と魔法の世界」とは異なった趣きで、東南アジア風?の世界観。自らの闇と戦うという、今ではありふれたテーマかもしれないが、源流のひとつである本作の迫力はやはりすごいものがあった。造語による巧みな世界観の構築、センス・オブ・ワンダーを感じさせる冒険、哲学性のあるセリフの数々など。全体としてはシンプルなストーリーながら、いろいろな面で深い。児童書のていをなしているが大人こそ読むべき。ジブリ版はまだ見てない。いい加減見なきゃ……。
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知り合いの
某県立図書館の司書を長いことされている
友人が
「この世にこれほど
素晴らしい 物語は ありません
読み終えた頃には
ゲドではなく
私の中では
ゲド様
になっていました」
の 言葉が とても印象に残っていました。
その友人から聞いた時に
すぐに 手に入れたのが ハードガハー版の
ゲド戦記一巻目でした
そのまま 積読状態であったのですが
この夏
ふと また あの時の言葉が
蘇ってきたので
今度は ソフトカバー版全六巻を
手に入れて
読み始めました
いゃあ
面白い!
彼女(司書)の 発した言葉が
ほんとうに
その通りだと
思っています -
何度でも読みたくなる。金曜ロードショーでゲド戦記をやっていたのでまた読み始め、仕事中でも早く帰って読みたいと、そればかり頭の中を駆け巡る。
高慢で優等生の怖いもの知らずのゲドが名もなきものを呼び寄せ、その反動で高熱にうなされる。
回復しても恐れの気持ちから魔法から遠ざかりたいと思うが名もなきものを呼び寄せたために闘う事を余儀なくされる。
ゲドの成長が必ずしも順調ではない事が分かる一巻目。
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これの良さはきっと、ある程度年齢を重ねないと分からないと思う…。ちくりと痛いところを突かれる感じ。生き方、普段の身の振り方を考えさせられる物語です。理不尽な社会で悩んでる人におすすめ。ちょっとだけ強くなれた感じがしました。
著者プロフィール
アーシュラ・K.ル・グウィンの作品





