始まりの言葉 (双書 時代のカルテ)

  • 岩波書店 (2007年9月7日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (120ページ) / ISBN・EAN: 9784000280846

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  • 047ページより
    「警報のサイレンはどうか。その唸りを耳にした瞬間、心身の凝固が起こる。時間も凝固したように感じられる。あるいは時間は背後で立たれて、その先がしばし流れない。(中略)
    やがてまがりなりにも情況判断がついて避難の行動に移るその手前の、まさに束の間のことである、日常たび重なればそれにも慣れて、そんな境のあったこともすべて覚えがなくなる」



    出版年は2007年。
    3.11の日のこと、そこから慢性的に起こる揺れ、気の緩み、「ああ揺れてるな」と思っても布団から跳ね起きなくなった日常を思う。

  • 読んだ。

  • 魂という観念はそれ自体の内に、不死という観念をふくむ。魂もまた消滅を逃れらないという考え方にしても、それは人間の寿命に比べれば幾許も先の限界であり、ほとんど不死にひとしい。
    観念の支配は、力の支配よりも徹底している。
    20世紀に入って、時間というものについてさらに厳密精緻な考察を加えた西洋の哲学者たちの内へも、日々の時鐘は響きは行っていた。

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著者プロフィール

小説家、ドイツ文学者。1937年生まれ。東京大学大学院独語独文学専攻修士課程を修了後に、金沢大学、立教大学で教鞭を執る。1968年に最初の小説『木曜日に』を発表。1971年に『杳子』で芥川賞受賞。主な作品に『栖』『槿』『仮往生伝試文』など。ムージル『愛の完成』『静かなヴェロニカの誘惑』を翻訳。2020年に死去。

「2024年 『誘惑者 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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