太陽の涙 (Coffee Books)

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 30
レビュー : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (69ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000281737

感想・レビュー・書評

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  • coffee booksシリーズ6冊目。
    これで全部読破完了。

    独特の世界観で沖縄っぽい土着幻想神話。
    「私はフーイー」の「弥勒節」を思い出してしまった。
    あと母性や母親も連想させられる。

    原発事故が起きる前の作品なのに、原発や最新兵器の
    脆さをうまく訴えているような気がした。
    あと侵略と戦争、沖縄の現状とかも同じく。

    どこにも原発や沖縄なんて言葉や単語がないのに
    読めば、それを想像させられるし過去の過ちを
    的確に指摘しているので、そこはすごいと思う。

    長編だったら世界観が、もう少し分かりやすかったのに。
    ページが少なくって、その分、内容がぎゅっと凝縮されていた。

    7.「僕らの聖地」の見開きの草原の絵がきれいで好き。
    絵も全体的に独特で力強い。

  • 東京プリズンがおもしろかったので、手に取る。
    神話を模した幻想的な世界に仕立てつつも、戦争や原子炉などにからむ政治的な動きに対する、批判要素を盛り込んでいる。
    文字の配置や挿し絵も含め、作者のこだわりが感じられる作品。

  • Coffee Booksの1冊。金井田英津子にホイホイされて『瓦経』だけ既読。日和聡子は作家買いしそうでしてない微妙なライン。でもまた読みたくなってきた。

    幻想の太古から幻視の現代を包括する神話。赤道直下、太陽が昇って沈むビビッドな沖縄(琉球)のイメージ。ここぞのところの語り口は少し惜しいながら、土着の信仰、ここでしか生きられないはぐれ者の葛藤に、政治や環境といった現実に影を落とす問題をも取り込んで、幻視とその陰の現実が二重写しに揺らいで見えて美しい。そこに哀切で痛烈な叫びがこめられてもいる。絶望の果ての再生も、本当にこうであったなら。
    表紙になっている見開きの絵がとても素敵。

  • 出版した時に気になっていたCoffee Booksシリーズ。コンセプトは大人の絵本。3.11以降に読むと、神話のような物語は川上弘美『大きな鳥にさらわれないよう』に似ている。核融合の場面があるだけに2011年以前に出版していたのに驚いた。大島梢さんの装画が緻密で幻惑的で素敵。

  • 恋人の声に導かれ、まだ見ぬ懐かしい場所へと降りてゆく。
    南の島の眩しさと冥さ。
    清冽で詩的なヴィジョン溢れる、現代の神話。
    (アマゾンより引用)

    何これ?
    全然意味分からない

  • 2015 1/21

  • 「僕らは太陽の涙。太陽が泣きこぼす、熱いしずくが固まってできた。」ではじまる物語は、南の島の神話のようでいて、どこか日本の神話を想起させる。侵略、儀式、恐るべき力。世界のらせんを駆け上がった「ねじの子」が、最後に下っていくのは黄泉への道か。そうして溶けた生命は熱い記憶のしずくを胸に、また再生をはじめる。

  • 話自体は太陽信仰がベースで精神世界と政治とテクノロジーが混ざった感じで私には今ひとつだったけれど挿絵の雰囲気がすごく良かった。

  • 太陽の涙からすべてはできている。ひとつの神話を読んでいるみたい。挿絵が雰囲気を出していてとてもよかった。
    2009/12/31

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著者プロフィール

作家。
1964年、東京都生まれ。95年に「起爆者」でデビュー。著書に『ヴァイヴレータ』(講談社文庫)『ミューズ/コーリング』(河出文庫)『箱の中の天皇』(河出書房新社)『モテたい理由――男の受難、女の業』『愛と暴力の戦後とその後』(講談社現代新書)など。2013年に刊行した『東京プリズン』(河出書房新社)で毎日出版文化賞、司馬遼太郎賞、紫式部文学賞を受賞。

「2020年 『愛と性と存在のはなし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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