プラトン 『国家』――逆説のユートピア (書物誕生 あたらしい古典入門)
- 岩波書店 (2013年8月30日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000282819
作品紹介・あらすじ
理想の国家とはいかなるものか-アイロニーとパラドックスをたっぷり含ませながら、友人との対話を進めるソクラテス。当時のアテナイ社会の現実からすれば「荒唐無稽」とも、また現代の眼からすれば「独裁」の極みとも見られかねないきわどい議論を通じて、著者プラトンが目指したのは、"正義"と"幸福"そのものを問い直し、その実現に"哲学"がいかに関わるかを示すことであった。国家論、教育論、イデア論、男女論、魂の不死など、ありとあらゆる議論で思想史を切り拓いてきたこの"挑発の書"を、俯瞰する。
感想・レビュー・書評
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本を読み、音楽を奏で、身体を鍛える。
ソクラテスは、
人間の修養のために、音楽・文藝と体育を真に価値ある技術とした。
ここでの身体的鍛錬については、
ただ体の強度を上げるのみでなく、
真の意義は鍛錬において、気概的な要素(勇気や勇猛さ)を養い育てることにある。
そして鍛錬においてのみでなく、
「学びや探究」を含んだ高度化された音楽・文藝とが両者相まって、理想的な個人の素質を形成する。
このバランスが重要だと。
日々身体を鍛え、歌を歌い、猛烈に読書をしていると、それぞれが作用を及ぼしあい、相乗効果を発揮していることを感じる。
やはり、
一過性の単一思考でなく、
永続する多面的思考で判断することは重要である。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
参考文献として読了.
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『国家』の丁寧な解説をしてくれて、頭の整理に役立ちました。【2023年3月15日読了】