マルクス・アウレリウス『自省録』―精神の城塞 (書物誕生―あたらしい古典入門)

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 96
レビュー : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000282932

作品紹介・あらすじ

古来、数知れぬ人々の心の糧となってきた『自省録』。成立史と影響史を明らかにしながら、易しくて難しい本の森に分け入っていく。至福の読書体験への誘い。

感想・レビュー・書評

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  • 肉体に関する事柄で時間を浪費することは才のないしるしである。だから君の全注意は心に向けたまえ

  • 『自省録』読書会に向けて読了。

    ストア哲学はかなり実学的で何度もお世話になっているが、その一方でその性質がゆえに哲学史の中でお見かけすることは少ない。『自省録』自体も研究され始めたのが16世紀とのこと。そして本格的な研究はこの数十年らしい。

    本書にはその本流であるエピクテトスの言葉が数多く引かれており、またストア哲学に帰る時にはお世話になりますかね。パスカルも熱心な読んだ、とか。

  • やっぱり難しい。
    前半部分は、ストア派や、エピクテトスに関する話。
    後半が、自省録そのものについて。

    自伝とも違う、自省録。
    とりあえず、自省録をこれから読んでみようかと思った。

  • 晩年のフーコーが愛読していたという「自省録」。

    以前、神谷美恵子訳のものを読んでいたのだが、「性の歴史」の2〜3巻を読んで、「自省録」への関心が再燃して、これを読んでみた。

    「自省録」は、ローマ皇帝のマルクス・アウレリウスが自分のために書いたものがその死後に編集されたもの。基本、短い文章の集まりでできている。そういう事情なので、内容のダブりは多いし、全体としての論理の展開みたいなのは少ない。

    体系だった著述ではなく、アフォリズム的なので、たとえば、「パンセ」とかと同様、素人にも読みやすいし、ギリシア・ローマの哲学の前提知識がなくても、十分、読めてしまう。感覚としては、西洋版「論語」みたいなもの。

    ということもあって、学問的には、哲人王が書いたストア派の著作というエピソード的な扱いで、本格的な研究の対象にはあまりなってなかった。

    が、近年、研究が進んで、いろいろなことがわかってきたようで、この本では、その辺の研究成果がわかりやすく整理されていて、あらためていろいろな発見があった。

    「自省録」の翻訳としてもっともポピュラーな神谷美恵子の訳は、文章としては読みやすいが、ストア派特有のキーワード、キー概念が文章によって、違う言葉に訳し分けていて、全体としての思想が見えにくくなっているらしい。(その当時の研究水準では、これは仕方なかった)

    といっても、「自省録」の意味していたことが大きく変わるというわけでもないけどね。

    本として公表する意図がない(?)ものをどうして書き続けていたのか?

    著者は、それがストア派の実践の一つだから、考えを書くことが、「生の技法」を身体化する修練だったから、と主張する。

    そして、それまでただお世話になった人への感謝を書いた「だけ」であった第1巻の意味が浮かび上がってくるところは、目から鱗でした。

    よりストア派的なキーワードを忠実に訳した水地訳に挑戦してみることとする。

  • 解説なんだろうけど、分かりにくかった。哲学の専門家が書く本はやっぱり簡単ではないな。

  • ローマ帝国の全盛期時代、五賢帝最後の皇帝であるマルクス・アウレリウスの書。人は如何に生きるべきか?マルクスの哲学を味わえる本だ。賢人皇帝と言われたマルクスは、自然の原理原則を重んじた。北極星を中心に星が夜空を回るように、自然の原理原則に従い生きるべきだと教えてくれている(難しい話はよくわからないけれど、そんな気がする)。

    2000年前の皇帝の話を読み終わり、今、自分の子供の誕生を待っている。生と死の不思議さと当たり前さを感じて何だか趣きがある。清少納言なら、こんな時はきっと、いとをかし、というのかもしれない。

  • 池袋LIBRO、定価で購入。

  •  第16代ローマ帝国皇帝のマルクス・アウレリウス・アントニヌス(121~180年)が書いた、有名な『自省録』という本があります。本書は、この皇帝の人生や思想の背景と、なぜ本書を書くに至ったかという書物誕生の謎に迫っています。なお、『自省録』そのものは、岩波文庫などで読めます。

  • [ 内容 ]
    古来、数知れぬ人々の心の糧となってきた『自省録』。
    成立史と影響史を明らかにしながら、易しくて難しい本の森に分け入っていく。
    至福の読書体験への誘い。

    [ 目次 ]
    第1部 書物の旅路―テクスト生誕の謎(生きられたストア主義;マルクス・アウレリウスの生涯とその時代;エピクテトスの思想―ローマ時代のストア哲学;ストア派の影響と受容の歴史―賞讃・共感・批判;『自省録』という書物(一)―成立の謎・写本伝承・翻訳の歴史
    『自省録』という書物(二)―誰のために?何のために?
    補論 皇帝のイコン―目に見えるマルクス像)
    第2部 作品世界を読む―自己対話のテクスト空間(『自省録』のスタイルとその思想;苦悩する魂とその救済―『自省録』の宗教性;哲学の理念―観照と実践、規則の変奏;精神の訓育―想像力の開花・書くことの意味;謎の第一巻をどう読むか―徳目の博物館・回想と自伝)

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