漱石の死 (新・日本文壇史 第1巻)

著者 : 川西政明
  • 岩波書店 (2010年1月15日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000283618

作品紹介

大正五年十二月、文豪・夏目漱石は家族と芥川龍之介、菊池寛、久米正雄、松岡譲らの弟子に見送られて、四十八歳の生涯を終えた。漱石の死は大正文学の始まりでもあった。漱石の長女・筆子を争った久米と松岡、そして戦後の知られざる和解、芥川と女性達の恋の諸相、姦通罪で監獄に収容された北原白秋、「世紀のスキャンダル」といわれた谷崎潤一郎と佐藤春夫の細君譲渡事件など、大正文壇で繰りひろげられた事件を新たに発掘した資料を交えて克明に描きだし、作家達の素顔に迫る。

漱石の死 (新・日本文壇史 第1巻)の感想・レビュー・書評

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  • スキャンダルばかり。良くも悪くも、まるで実話読み物だ。図書館本

  • どちらかというと文壇ゴシップのような記述が多い。
    谷崎潤一郎と佐藤春夫の話は長かった・・・・。

  • 文士の恋愛沙汰を、きちんと裏を取り検証している。ここに書いてあることは、すべて証拠があるそうだ。大作家が凡人と違うのは、痴情のもつれを文学として昇華させられるということ。白秋の姦通罪事件は、詳しく知らなかった分面白かった。

  •  以前、伊藤整の「日本文壇史1−18」 (明治開化期の仮名垣魯文「西洋膝栗毛」から、明治末期の島崎藤村「家」まで)を面白く読み,伊藤の没後瀬沼茂樹が代わりに書き続けた「日本文壇史20−24」 (岡本綺堂「修善寺物語」から、夏目漱石の逝去まで)も面白かった。
     今度の「新・日本文壇史1」も同様だった。 

     これらの記述は,一般の文学史とは違い,それぞれの時期の思潮やその社会的政治的情勢,といったものはやや背景に退いている。戦争なり社会的諸事件は当然のことながら,文士たちとのかかわりについて語られているので,そこは確かに文壇史という限定になる。

     ここでは文士個人個人の生活に密着し,その個人個人の衣食住や性癖を生々しく、丹念に彼らの日常を描き続けることで、これら文士たちのギルドとも云える<文壇>を浮かび上がらせようとしたものだ。
    それだけに,読むとゴシップにつぐゴシップの週刊誌的面白さに、思わずハマッてしまうのかも知れない。

    と云ってゴシップの面白さばかりではなく、何と言っても各文士を等身大に描き,それぞれの時代の記録としても資料価値は十分であることは勿論だ。
    文士たちが住まいした場所の番地までが、詳細に記されていること一つをとっても、この文壇史を書く為の準備は,並大抵のおろそかなものではないと推察できる。

     目次は以下のとおり。

    第1章 漱石の死 / 第2章 恋敵,久米正雄と松岡譲 第3章 芥川龍之介の恋 第4章 直哉,春夫,潤一郎 第5章 白秋と姦通罪 第6章 細君譲渡事件 第7章 文壇から消えた相馬泰三 

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