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- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000284875
作品紹介・あらすじ
日本を代表する社会学者の仕事の全貌を示す、初にして待望の決定版著作集。「見田社会学」と称される独自の世界を創造した著者が、自身の全仕事を振り返り、重要な作品だけを精選してその精髄を体系的に示す。テクストに改訂を加え、各巻に「定本解題」を収録する。
感想・レビュー・書評
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『社会科学入門』(2006年、岩波新書)に収められたものなど、6編の論考を収録しています。
巻末の「定本解題」で著者は、「わたしたちが社会学に求める課題は、人間と社会についての〈見晴らし〉を開く、ということにある」と述べ、さらに「見晴らしを開く」ということには、どのような未来がやって来るのかという見通しを示すことと、どのような未来が望ましいかを提言することが含まれていると述べています。
著者は本書に収められている「価値空間と行動決定」という論文のなかで、人びとの価値についての合理的な決定の原理を求める試みについて検討をくわえ、ある限定された条件のもとで定量的な合理性が存立しうることを示しています。そのうえで、やはり本書に収録されている「ユートピアの理論」や「二千年の黙示録」、あるいは「コミューンと最適社会」といった論考のなかで、社会学の立場からわれわれの社会の行く末についての展望を開くということがどのような営みであるのかということを、具体的に示しています。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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