組織としての大学――役割や機能をどうみるか (シリーズ 大学 第6巻)

制作 : 広田 照幸  吉田 文  小林 傳司  上山 隆大  濱中 淳子 
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000286169

作品紹介・あらすじ

近年の社会の変化やガバナンスをめぐる改革の動きのなかで、大学という組織はどのように変貌を遂げつつあり、これからどこに向かうべきなのか。組織のガバナンスに関する原理的な考察-大学と国家・市場との関係、大学という組織の自律性をどう考えるか、ガバナンスの歴史的変容、NPMと大学評価-と、これまであまり光が当てられてこなかった大学の成員としての職員や学生に着目して大学組織の新しいあり方を探るという、二つの視点からアプローチする。

感想・レビュー・書評

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  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/60179

  • ☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆
    http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB13259786

  • 今後の大学職員の人材育成やSDにあたっては、桜美林大学大学院の大学アドミニストレーション専攻のような育成機関、自主勉強会とネットワーク、そして他大学との人事交流がしやすいキャリアパス(人材協働市場のようなもの)が必要という思いに至った本。

  • 今後の大学職員の人材育成やSDにあたっては、桜美林大学大学院の大学アドミニストレーション専攻のような育成機関、自主勉強会とネットワーク、そして他大学との人事交流がしやすいキャリアパス(人材協働市場のようなもの)が必要という思いに至った本。

  • 新着図書コーナー展示は、2週間です。通常の配架場所は、3階開架 請求記号:377.04//Se83//6

  • 5章の大学職員論を読んだ。なかなか在り方の一般化が難しい分野だが、これまでの現状を丁寧にレビューしてあり、非常に助かった。やはり、大学院等での教育・その他の場での訓練の推奨、教員と職員の中間的職種への専門化、雇用形態の多様化の話題が中心となった。

    後半では、職員数が教員数・学生数に比べて相対的に減少している、とふれている。ここでは、要因としては財政状況悪化等として示しつつ、冒頭で事務の合理化、業務の外部化、公務員定数削減、職員の非常勤化が挙げられている。実のところ、事務改善やIT導入により、各組織では少なからず業務の効率性が高まった印象がある。大学が意図的に職員数増を抑制しているかどうか検討してもよいのではないか。

    読了後、以下のことが頭を過ぎった。どのアクターがどの程度、職員養成課程を充実させるかで、今後の形態が変わってくると思う。職員の高質化と非常勤化から、大学職員市場での競争がより明瞭に形成されるはずである。競争が激化し過ぎても良くはないので、適度な環境設定が必要だろう。

    また、職員の質が全般的に高学歴化・高質化すると、それなりの報酬を含めた処遇が必要となる。コストは授業料や補助金にやがて転嫁される。または職員自身が自己啓発として自主的に負担することを、結果的に課すことになる。両方をバランスよく組み合わせる方向なのだろうが、別途分析してもよい課題であるはず。

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著者プロフィール

1959年生まれ。現在、日本大学文理学部教育学科教授。研究領域は、近現代の教育を広く社会科学的な視点から考察する教育社会学。1997年、『陸軍将校の教育社会史』(世織書房)で第19回サントリー学芸賞受賞。著作に『教育は何をなすべきか――能力・職業・市民』(岩波書店)、編著に『歴史としての日教組』(名古屋大学出版会)など多数。

「2022年 『学校はなぜ退屈でなぜ大切なのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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