- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000286220
作品紹介・あらすじ
わたしたちが普通だと思っている標準語の所作はずいぶんと丁寧で堅苦しくはないだろうか。「敬して避ける」ための敬語はあっても、「親しく交わる」ための言葉は育まなかつた。「作法」に寄りかかってきた日本語のここ百年をたどり、成熟した「親しさのコミュニケーション」への変化のきざしを見いだす。
感想・レビュー・書評
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敬して遠ざける言葉はあるけど、親しさを伝えることばはない、そんな日本語。
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【由来】
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【期待したもの】
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【要約】
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【ノート】
・現在の標準語は明治時代以降、急いで促成された「規範」としての側面を強く持っている。その敬語というのは対象との「遠近感」という軸で捉えると分りやすい。
・敬語が豊富な日本語は、多言語に比べると複雑な言語であるという印象があるが、その機能から捉えると、複雑性を縮減していることが分かる。まさかのルーマン。
・そんなわけで、日本語の敬語というのは、親しさを伝えるよりは、忌避、「遠近」でいうところの「遠」を表現することに長じた発展をしてきている。
・あまり知的な興奮を感じながら読んだということではなかった。という表現の仕方が「不一致を避ける」か。そう言えば、この辺りの分類は少し興味深かったかな。 -
安心と信頼。日本語の敬語は安心を得る手段だという。敬して避けるための敬語はあっても、親しく交わるための言葉は育ってこなかった。作法から親しさへ。このような観点からの日本語論は面白かった。
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2013.7.17市立図書館
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私には、だいぶ難しかったです。
その中で、ある特定の言葉づかいを聞くと特定の人物像を思い浮かべることができるとき、その言葉づかいは役割語である、という概念はよく理解できて、興味のある内容でした。確かにアニメとかでは、博士やお嬢様は、みんな同じ喋り方をしています。
このシリーズをもう少し読んでいきたいです。 -
とりあえず、この、シリーズ
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出版社の紹介ページ:
http://www.iwanami.co.jp/moreinfo/0286220/top.html
産経新聞短評2013.6.23:
http://sankei.jp.msn.com/life/news/130623/bks13062312260007-n1.htm