近代書き言葉はこうしてできた (そうだったんだ!日本語)

著者 : 田中牧郎
  • 岩波書店 (2013年8月24日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000286268

作品紹介

文体や語彙の主役交替-。明治・大正の総合雑誌にみる、近代書き言葉の曙光。

近代書き言葉はこうしてできた (そうだったんだ!日本語)の感想・レビュー・書評

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  • コーパス言語学という分野があるそうな。
    多様な文書を、組織的な方法で集成したデータベースを分析することによって研究する手法なのだとか。
    私がこの言葉を聞くのは、ここ十年くらい。

    本書は、コーパス分析によって、近代日本の書き言葉がどのように整備されていったかを跡付けるとうたわれていた。
    山田美妙の「です体」やら、二葉亭四迷やらが言文一致体を試み、志賀直哉で完成する・・・なんて話を聞いてきたが、そういう昔の通説が、どれくらい塗り変わるのだろうか、と興味を持って本書を読んだ。
    たしかに、この話は、概論は、第一章に出てくるのだが、最後まで読み勧めても、特にその「通説」が覆るというほどのことはなかった。

    ただ、やはり実証的な研究であるだけに、個別の話は面白かった。
    「であります」体が「です」体にとって代わられるのは、ほぼ1917年である、とか。
    「なり」は「だ」に交代する趨勢だが、どの活用形が一番最後まで残ったかとか。
    『太陽』以外のコーパスと比較しながら、語種の割合がどう変じていくかも、とても興味深かった。
    大正以降、和語が減り、外来語が増加する傾向にあったが、現代は外来語の増加に歯止めがかかった状態にあるとか。

    研究者の関心は、今のところコーパスをどう構築するかの方に注がれていると本書にあったが、もっとコーパスを使った研究がなされるといいな、と期待された。

  • 出版社の紹介ページでは立ち読みPDFも公開されます:
    http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/02/9/0286260.html

    極東ブログ(by finalventさん)書評:
    http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2014/04/post-bdad.html

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