新訳 紅楼夢 第3冊〈第32~45回〉

制作 : 高 鶚 
  • 岩波書店
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000286633

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  • 宝玉が黛玉へ思いを打ち明ける場面から始まる。黛玉ももう直ぐ15歳という表現が出てくる。宝玉の年齢は出てこないものの、恐らく2歳程度上か?蟹を食べながら詩を競い合う少女たちは文化的、優雅、かつ天真爛漫。第42回で黛玉の髪を宝釵が結う姿に宝玉がうっとりと見惚れる場面は、決して二人の少女にではなく、この情景そのものに魅せられたもの。それが自然に幻想的シーンとして感じられる!源氏物語、谷崎の細雪のような香りの世界である。

  • 本冊では、主人公一族の女たちが次々と催すイベントが描かれる。ひとつのイベントが開かれるとその答礼としてすぐ別のイベントが開かれると言った調子で、物語の進展はほぼない。ただそれぞれの女たちのキャラクターや人間関係が、読者にとって馴染みのものとなっていく。筋を追う楽しみは求めてはいけない。この世界の身を浸すことを楽しめるかどうか。暇のない人には勧めない。

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